暦と節句

暦と節句

日本には四季があり、その季節によって様々な自然現象が現れます。その変化は梅、桜、入道雲、紅葉、雪といった風景にまつわることから動植物が営む生命のサイクルまで多岐にわたりますね。

世の中が便利になってインスタント食品もたくさん作られるようになりましたが、日々の養生には日本古来からの暮らし方や食事が大切だといわれます。

季節に合った過ごし方や栄養素が多い旬の食材を取り入れて、心身にかかるストレスを減らしていきましょう♪

目次

暦とは?

暦は年・月・日といった言葉で時間の流れを体系づけたもので、江戸時代に生まれた「日読み」という言葉が語源といわれます。

暦は時代や地域によって「暦法(暦の出し方)」が異なり、現在では1582年に導入されたグレゴリオ暦(太陽暦の一種)が世界のスタンダードとなっています。

グレゴリオ暦とは?

1年を365日とする暦。400年間に97回のうるう年(約4年に1回)があり、うるう年の時は一日多い366日になります。

新暦と呼ばれるグレゴリオ暦の採用が日本で始まったのは明治5年(1872)。それまでは中国など東アジア地域で用いられていた太陰太陽暦という暦が使われてきました。

そのため、江戸時代までの暦には日本独自の雑節やイベントのほか、当時大きな影響を受けていた東洋思想をベースとした節句が含まれています。

太陰太陽暦とは?

太陰とは月のことで、太陰太陽暦は月の満ち欠けから1ヵ月の日数を決めます。一年の日数のずれを調整するため、19年に7回のうるう月があります。

二十四節気とは?

漢方や薬膳などでよく用いられる二十四節気は、この旧暦をベースに一年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらに6つに細かく分類したものです。

また、二十四の区分をさらに3つずつに分けた「七十二候」と呼ばれる時節もあります。

二十四節気は旧暦をベースとした過ごし方を考える際に目安として役立つ季節の分類法で、春分・夏至・秋分・冬至といった今でも使われる指標が取り入れれられています。

二十四節気の基本的な事柄について

立春立夏立秋立冬
雨水小満処暑小雪
啓蟄芒種白露大雪
春分夏至秋分冬至
清明小暑寒露小寒
穀雨大暑霜降大寒

※記事は現在制作中です

五節句・雑節とは?

五節句とは人日の節句(1月7日)、上巳の節句(3月3日)、端午の節句(5月5日)、七夕の節句(7月7日)、重陽の節句(9月9日)の5つのことを指します。

本来はこの中に1月1日の元旦が入るそうですが、元旦は特別なものとされ除外されているそう。

五節句は江戸時代に「式日」と呼ばれて国公式の行事となっており、現在でもそれが引き継がれています。

五節句の主な習わし

  • 人日の節句(1月7日) … 七草粥
  • 上巳の節句(3月3日) … 雛祭り、雛人形、雛あられ、よもぎ餅、ちらし寿司、はまぐりの潮汁
  • 端午の節句(5月5日) … 五月人形、こいのぼり、ちまき、柏餅、菖蒲湯
  • 七夕の節句(7月7日) … 七夕飾り、短冊、そうめん
  • 重陽の節句(9月9日) … 菊の花、菊酒、栗ご飯

雑節とは?

雑節とは二十四節気や五節句に含まれない日本独自の暦日のことで、季節の細かな変化を表す役目があります。

その季節で大切なことややるべきことが記されており、中国由来の二十四節気に足りない日本的な要素を補うために考案されました。

日本の暮らしに合わせて作られたため、より昔ながらの季節感を感じられます。

雑節の種類

節分立春の前の日で通常は2月3日。一年の穢れを祓い新たな年に向けて清めの儀式を行う。
彼岸春分・秋分の日の前後3日を含めた7日間のこと。先祖供養に良い時期とされる。
社日春分・秋分に近い戌の日。産土神をまつるべき日とされ、春は豊作祈願、秋は豊穣への感謝が述べられる。
八十八夜立春から数えて88日目の日。稲の種まきの目安で、この時期に収穫した新茶がおいしいといわれる。
入梅夏の節気のひとつ芒種が始まってから最初の壬の日のこと。この日から約30日間が梅雨とされる。
半夏生 夏至から数えて11日目のことで、田植えを終える目安とされる。七十二候にも「半夏生」がある。
土用立春、立夏、立秋、立冬の前18日間のことで、夏の土用が最も重要視される。
二百十日立春から数えて210日目の日。台風が来る目安とされる。
二百二十日立春から数えて220日目の日。二百十日と意味は同じ。

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