大雪の時期はいつ頃?
大雪は仲冬(冬の半ば)の節気で、一年の中では12月7日~20日頃にかけて巡ってくる時候です。
大雪とはそのまま「雪がたくさん降る頃」という意味があり、北海道や東北では雪が積もり始める頃とされます。
12月中旬、年の瀬を迎え年末年始の準備が忙しくなります。正月の事始めは12月13日とされており、煤払いや松迎えの作業が行われます。
年末は新年に向けて身の回りを清める時期。クリスマスまでに大掃除を済ませて年末をゆっくり過ごしたいものですね。
万物が閉ざされる頃
冬は「閉蔵」の季節といわれます。閉蔵は2000年以上前に中国で生まれた言葉で「すべての物事が閉塞して内側に収まる」という意味があります。
実際、12月~2月頃の期間は穀物は倉に蓄えられ、動物は冬籠りします。
自然の風景は白と黒だけになり、時が止まったかのように見えますね。
大雪の頃は空が厚い雲で覆われ、熊が冬眠を始める頃です。川では鮭が遡り産卵を行います。
大雪の七十二候
12月7日頃 | 閉塞成冬 (そらさむくふゆとなる) | 空が重たい雲で覆われ真冬となる頃です。自然界から陽の気が消えて陰の気が強まります。 |
12月12日頃 | 熊蟄穴(くまあなにこもる) | 熊が巣穴にこもり始める頃です。熊は冬眠準備のため、晩秋になると食いだめをします。 |
12月17日頃 | 鱖魚群(さけのうおむらがる) | 鮭が群れて川をさかのぼる頃です。川で生まれた鮭は海へ出た後、産卵期になると故郷の川へ戻ります。 |
大雪の行事・イベント
成道会 | 12月8日 |
針供養:関西 | 12月8日 |
松迎え | 12月13日 |
煤払い | 12月13日 |
正月事始め | 12月13日 |
春日若宮おん祭 | 12月17日頃 |
納めの観音 | 12月18日 |
終い弘法 | 12月21日 |
年越しの準備に関わる行事が多くなります。
一年最後の縁日は終い弘法といい、京都の東寺で多くの露店が立ち並び骨董品や日用品の販売が行われます。
大雪の頃が旬の食材
野菜 | 大根、白菜、小松菜、ブロッコリー、カリフラワー、カブ、ねぎ、れんこん、山いも、やつがしら、ほうれん草、ごぼう、カボチャ |
果物 | リンゴ、みかん、レモン、柿 |
魚・魚介類 | タラ、ブリ、サワラ、フグ、アンコウ、牡蠣 |
大雪の頃に見かける動植物
植物 | 山茶花(さざんか)、椿、柊、水仙、シクラメン、パンジー、ポインセチア、プリムラ、マリーゴールド、カレンデュラ、ツワブキ、ノースポール、アザレアなど |
動物 | ニホンザル、エゾリス、エゾユキウサギ、エゾモモンガ、シマエナガ、ルリビタキ、シジュウカラ、ヤマガラ、オシドリ、ジョウビタキ、キジ、オオハクチョウ、オオタカなど |
12月~2月頃は、白い冬毛を持つ動物たちが見られる貴重なシーズン。
エゾユキウサギや「冬の妖精」シマエナガのほか、白鳥が水場に滞在します。
大雪の季語・挨拶
大雪の頃の季語
時候 | 仲冬、師走、霜月、極月、限りの月 |
天文 | 御講凪、冬日和 |
地理 | 初雪 |
生活 | 甘蔗刈、流黐(ながしもち)、墓囲ふ、鰤網(ぶりあみ)、藪巻、雪囲、新酒、藺植う |
12月は師走や霜月のほか、一年が極まる最後の月という意味で「極月」や「限りの月」と呼ばれることがあります。
日本酒の新酒は最も寒い時期がおいしく、毎年12月頃から販売されます。
この時期に使いたい挨拶文の書き出し
- 師走のみぎり、ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
- 冬至が近づき日光のありがたみを感じる時節です。皆様いかがお過ごしでしょうか。
- 霜寒の候、寒い風で冷える時期ですが、お体に障りはないでしょうか。
年末が迫り、何かと忙しい時期です。師走や月迫などの言葉を使うと状況が伝わりやすそうですね。
時期であれば、師走のほか仲冬や歳晩がおすすめです。
- 仲冬の候
- 師走の候
- 歳末の候
- 歳晩の候
- 月迫の候
- 短日の候
- 寒冷の候
- 霜寒の候
- 歳晩の候
- 初雪の候
- 寒気の候
まとめ
大雪は12月上旬から12月下旬ごろにやって来る、師走の忙しい時期に当たります。
忙しさからくる疲れが出る時期なので、免疫力の低下に気を付け入浴して身体を温めたいシーズンです。
冬になると万物が静まり返り、天地の気が閉じこもります。
人の気持ちも内向的になりがちで、意識が過去に向かうため、これまでの失敗や悲しかったことを思い出しやすくなるといいます。
幸いイベントごとが多く、スキーなどのウィンタースポーツも楽しめるようになる頃。
天気の良い日には外に出たり、窓際で太陽の光を浴びてみましょう♪