大暑の時期はいつ頃?
大暑は夏の節気で、新暦では7月22日~8月6日頃に巡ってきます。
新暦ではまだ夏の始まりという印象ですが、旧暦で大暑の頃は既に夏の終わりに差し掛かっており、大きなくくりでは晩夏と呼ばれます。
30℃を超える日もあり、蒸せるような暑い日が続く頃ですね。
大暑には「厳しい暑さ」という意味があります。
子供にとってうれしい夏休みが始まるほか、夏祭りの開催が多いのもこの時期。華やかなイベントが多く、持っているパワーを発散する機会に恵まれる季節です。
夏の終わり、最も暑さが厳しい頃
大暑の頃になると、薄紫色をした桐の花が咲き始めます。
さらに梅雨の雨にさらされて土の中に留まっていた水が、太陽の熱により蒸発して雨になることも。
日本の夏は湿気が多く大気中に水分が多いため、大雨や台風が発生しやすいシーズンでもあります。
大暑の七十二候
7月23日頃 | 桐始結花 (きりはじめてはなをむすぶ) | 桐の花が実を結び始める頃です。桐は古くから神聖視されており、菊に次ぐ格式のある文様として扱われます。 |
7月28日頃 | 土潤溽暑 (つちうるおうてむしあつし) | 土が湿気を帯びて蒸し暑い頃です。梅雨の雨にさらされた土が熱気で蒸発してむわーっとした空気を作ります。 |
8月2日頃 | 大雨時行(たいうときどきふる) | 時々大雨が降る頃です。夏の風物詩である入道雲が夕立になり、多くの雨を降らします。 |
大暑の行事・イベント
海の日 | 7月第三日月曜日 |
梅雨明け | 7月中旬~下旬 |
大阪天神祭 | 7月24日・25日 |
土用丑の日 | 7月下旬~8月初旬 |
八朔 | 8月1日 |
青森ねぶた祭 | 8月2日~6日 |
秋田竿燈まつり | 8月3日~7日 |
山形花笠まつり | 8月5日~8日 |
夏土用明け | 8月6日 |
広島平和記念日 | 8月6日 |
仙台七夕まつり | 8月6日~8日 |
お祭りなどのイベントが多い時期ですね。
夏の土用
大暑の頃は夏の土用期間に該当します。土用の丑の日に「う」の付く食べ物を食べると縁起が良いといわれます。
ウナギが有名ですが、梅やうどんでもいいとのことですよ。
一年間には春夏秋冬で4回の土用がありますが、夏が最も重要とされています。
夏に最高潮になっていた陽の気が、秋以降の陰の気に切り替わるため、エネルギーの変換が大きく季節的にも体調を崩しやすい時期です。
大暑の頃が旬の食材
野菜 | トマト、きゅうり、ナス、ピーマン、かぼちゃ、ししとう、オクラ、 とうもろこし、みょうが、モロヘイヤ、えだまめ、うり、マッシュルーム、ニンニク |
果物 | 桃、サクランボ、プラム、スイカ、まくわうり |
魚・魚介類 | ハモ、タチウオ、カツオ、アナゴ、クロダイ、シマアジ、マス、カマス、スズキ、ウナギ、アユ、イワナ |
大暑の頃に見かける動植物
植物 | 蓮、睡蓮、朝顔、ヒマワリ、ユリ、ハイビスカス、サルスベリ、グロリオサ、ダリア、コスモス、ニチニチソウなど |
動物 | ミンミンゼミ、クマゼミ、ギンヤンマ、シオカラトンボ、カブトムシ、クワガタムシ、金魚、イルカ、ウミガメ、コマドリ、オオアジサシ、ミソサザイ、ハマシギなど |
夏の花は色鮮やかな種類が多く、ハイビスカスなど南国の花が見ごろになります。
蝉の声が激しい時期ですが、日本の夏らしい風情があります。
大暑の季語・挨拶
大暑の頃の季語
時候 | 晩夏、炎昼、土用、三伏、極暑、溽暑、炎暑、炎ゆる、灼くる、夏深し、夏の果、秋近し、秋を待つ、夜の秋、水無月尽 |
天文 | 土用あい、土用東風、旱星、白南風、熱風、涼風、朝凪、夕凪、土用凪、風死す、雲海、御来迎、朝曇、朝焼、夕焼、西日、炎天 、油照、片蔭 |
地理 | 土用波、熱砂、お花畠、雪渓、田水沸く、日焼田 |
生活 | 暑気払、土用鰻、桃葉湯、冷素麺、冷麦、扇風機、風鈴、水遊、水鉄砲、帰省、行水、虫干、干草、夏休み、プール、西瓜割り |
自然を表す季語は暑さや炎天下を表すものが多いですが、生活を表現する季語は冷たいものが多くなります。
雲海や夕焼け、旱星(アンタレス)など、夏しか見れない風景にまつわる季語も多め。
この時期に使いたい挨拶文の書き出し
- 晩夏の候、秋が近づいてきました。暑さが続きますがお変わりなくお過ごしでしょうか。
- 季夏の折、海や山に楽しみの多い季節ですね。
- 酷暑が続き、夏の疲れが出てくる頃です。どうかご自愛ください。
対処の頃になると、暦の上では既に夏の終わりに差し掛かっています。
恵みの多い夏を無事迎えられたことに感謝し、新たな季節の到来を期待するあいさつ文にしたいところ。
晩夏、暮夏のほか、涼しさを感じさせる文章にしたければ爽涼、納涼といった言葉も便利です。
- 晩夏の候
- 暮夏の候
- 避暑の候
- 早涼の候
- 納涼の候
- 炎天の候
- 酷暑の候
- 季夏の候
まとめ
大暑は新暦では7月22日~8月6日頃にあたり、夏の節気の中では一番最後にやってきます。
夏の土用と重なるためこの時期は土いじり等を避け、自然に任せて秋の訪れを待つのが望ましいとされます。
東洋思想的に土の五行は「中心」や「自分自身」を表します。
夏の五行は火で「表現」や「伝達」を表すため、夏の土用の頃は自分本来の魅力を出しやすい時期。
自分の魅力ってなんだろぉと思う人は、是非自分のよいところを探してみてくださいね!