普段食事からとっている栄養素の中にも、美容に役立つ栄養素があるのは良く知られていますよね。
特にビタミンやミネラルには、美肌作りに欠かせない働きをするものがたくさんあります。
果物が美容に良いとされるのはこの2つが豊富に含まれるためですが、実はハーブにもミネラルやビタミンが豊富に含まれるものがあります。
ハーブティーをおいしく飲みながらビタミン&ミネラルを摂取できるハーブについていくつかまとめてみました。
ミネラル類の補給におすすめ
マテ
世界三大茶の1つで、ビタミン・ミネラルが豊富なため「飲むサラダ」と呼ばれるハーブです。やや苦みがありますが飲みにくいというほどではないです。
マテに含まれる主なビタミンにはビタミンB群(B₂、B₆)、ビタミンC、主なミネラルにはカルシウム、亜鉛、鉄などがあります。いずれも肌に対する良い働きが知られているハーブなので、手軽な栄養補給にもおすすめ。
また、コーヒーと同じくポリフェノールの一種であるクロロゲン酸も含まれます。そのため、ポリフェノール類が持つ抗酸化作用も期待できます。
注意点としては利尿作用があるほか、カフェインが含まれるので夜遅くの飲用は避けた方が良いことです。
ネトル
ネトルには、ビタミンCやミネラル類のケイ素、カリウム、カルシウム、鉄などが含まれます。
肌のターンオーバーを整えるビタミンCや、体の様々な部位の健康に欠かせないミネラル類が美容に役立ちます。さらに、カリウムなどによる老廃物のデトックスにも有用です。
また、ネトルに含まれるクロロフィルにはアレルギー体質の改善に良い働きがあるといわれます。
春先の花粉症などが気になる時はシーズンの1か月ほど前からハーブティーを飲み始めるとアレルゲンによるストレスを減らすことができます。
スギナ
こちらもミネラルが豊富なハーブの1つ。カルシウムやケイ素が含まれるため、爪や髪の質を良くしてくれます。
カルシウムには骨を丈夫にする働きだけでなく、皮膚内の水分を保って肌の乾燥を防いだり、皮膚の形成・再生に役立つ作用があります。
さらに、ケイ素には結合組織の強化に役立つ働きがあり、肌に存在するコラーゲンやエラスチンを保つ効果があります。美肌・美容の強い味方になってくれるハーブですね。
ビタミン類の補給におすすめ
ローズヒップ
ローズヒップは「ビタミンCの補給」というテーマで筆頭に上がるハーブだと思います。
驚きなのはビタミンCの含有量で、レモンの20~40倍量のビタミンCが含まれるといわれています。
生食もできますが、ハーブティーやサプリの方が一般的です。
乾燥した果実が入った「食べるローズヒップティー」というのも販売されているので、果実をふやかせてからおいしくいただくのもいいですよ。酸味がきつすぎることもなく甘味料などで味を調整すれば飲みやすくなります。
ビタミンC以外にも便秘解消に役立つペクチンや、カロテノイドのβ-カロテンなども含まれます。
クランベリー
クランベリーもビタミンCが豊富なハーブです。というかベリー類は基本的にビタミンが豊富です。
ビタミンC不足や肌の調子が気になる時におすすめ。クランベリーを加えたフルーティーなブレンドのハーブティーが市販されています。
私はまだ作ったことがないのですが、果実なのでジャムやコーディアルにも活用できるようです。ジュースも販売されていますが、酸味を抑えるために砂糖が多く含まれることがあるので気になる場合はカプセルなどで摂るとよいとされます。
ポリフェノールが含まれるので抗酸化作用もあり、動脈硬化など血管系の生活習慣病を防ぐのにも役立ちます。
ラズベリー
ハーブとしてはラズベリーリーフの方が有名なので、果実をハーブと呼ぶべきかは微妙なところですが、ラズベリーの果実にはビタミンCのほかエラグ酸という成分が含まれます。
エラグ酸には肌でメラニンの産生を促すチロシナーゼを抑える働きがあるため、美白によいフルーツの1つです。
含まれる栄養素的にみるとアンチエイジングにも効果的で、エラグ酸、ビタミンE、アントシアニンなどが抗酸化に役立ちます。
肌のシミが気になる時や肌の不調を感じる時におすすめ。お菓子作りなどにも使いやすいですよ。
おまけ:ハイビスカス
ハイビスカス自体にビタミンが多く含まれるわけではないのですが、レモンにも含まれる酸っぱいクエン酸を多く含有しています。
さらに、クエン酸は体内でエネルギーを作り出すクエン酸回路の主要成分でもあります。ビタミンCとクエン酸で相乗効果が得られるというのは、ビタミンCがクエン酸の働きをスムーズにさせるためとされます。
疲労感が気になる場合などにローズヒップなどと一緒に飲んでみると良いでしょう。
その他、リンゴ酸やハイビスカス酸などの植物酸、鉄やカリウムなどのミネラルも持ち合わせています。
ビタミンを摂取するときは脂溶性・水溶性の違いに注意
水溶性であるビタミンやミネラルは、ハーブティーやハーバルバスなど水を使ったハーブの活用方法で補給します。
それ以外のビタミンA、D、E、Kなどは脂溶性なので、キャリアオイルや油を使った料理などを通して取り入れることができます。ハーブの脂溶性ビタミンを抽出したい時は、浸出油をつくると取り出しやすいです。
水溶性のビタミン | ビタミンB、ビタミンC |
脂溶性のビタミン | ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK |
水溶性・脂溶性どちらの成分も抽出できるチンキ剤などもあるので、ハーブチンキを作ってハーブティーなどに加えるのもいいですね。
まとめ
サプリや飲料などでも良いものがたくさん販売されているので、わざわざハーブを通してビタミン・ミネラル補給を行う必要はないですが、美肌に役立つハーブ群もあるということです。
ビタミン・ミネラルどちらも大切ですが、美容で保湿をするならミネラル類、美白ならビタミン類という印象ですね。
ビタミン系のハーブは酸味の強い種類も多いので、ハーブティーが飲みにくい場合はハチミツなどの甘味を入れたり、緑茶など味のベースになるお茶を加えて飲みやすい味に調整するとよいかと思います。