ハーブティーは日持ちせず、通常作ったその日のうちに飲み切ることが推奨されています。
でも、お客様用に多めに作った、あまり味が合わなくて残してしまったなどの理由でハーブティーが残ってしまうこともありますよね。
残ったハーブティー・出がらしを全部捨ててしまうのはなんだかもったいない・・・。そんな時に、ハーブティーを使いまわせるおすすめの活用方法について紹介します。
ハーブティーが余った後の使い方
ハーブティーは「浸剤」ともいわれ、水を活用して作られるものです。
そのため、水を利用する湿布や手浴・足浴(温浸浴)、フェイシャルサウナ(蒸気吸入)といった方法を使うことで、残ったハーブティーを心身の健康に役立てることができます。
ハーブティー以外でも浸剤を何かに使うことが決まっている場合は、初めから飲む分と同時に必要量のハーブティーを作っておくと便利です。
健康に役立つ活用方法
湿布
ハーブを抽出した温かいお湯にタオルやガーゼなどを浸けた後、肩や首などの患部にあてる方法。
肩こりや関節の痛みに効果的。
アイパック
カットしたガーゼ・コットンパックをハーブティーに浸すとアイパックになる。
軽く絞った後閉じた瞼の上に当ててしばらく置く。
手浴・足浴
手浴・足浴のこと。ボウルやバケツにハーブと熱湯を入れて手や足を温める方法。
血行促進効果があり、冷えや疲労回復に役立つ。
蒸気吸入
フェイシャルサウナとも。蒸気を吸い込み鼻やのどの粘膜にハーブを機能させる方法で、顔表面の殺菌や、血行促進に役立つ効果がある。
煎剤として肌の不調に役立てる
ハーブによっては肌の炎症を抑えたり、傷口の殺菌効果のある種類もあります。
ハーブティーの作用は肌からも浸透するので、止血作用や抗菌作用があるハーブは患部に肌に塗ると症状の悪化を抑える助けになることがあります。
染め物に活用する
作ったハーブティーは布を染めるのにも活用できます。
紅花やターメリックなど一部のハーブからは栄養素のほか色素成分が抽出で切るので、この色素を使って布染めを行います。ハーブティーの量的には余った場合というよりも初めから準備が必要ですが、小さな布切れであれば少ない量でもサッと染められるでしょう。
鍋に湯を入れ抽出して作った浸剤を作った後、白い布を浸して再び煮沸させたり、しばらく置いておくと布が色素成分を吸収して色が移ります。鉄や銅などの媒染材を利用すれば様々な色味が表現できます。
ポットに残ったハーブ(出がらし)も活用できる
ハーブティーを淹れ終わった後は、ポットの中やティーバッグの中にハーブの出がらしが残ります。
そのまま捨ててしまう人も多いと思いますが、一度使っただけですぐ捨ててしまうのはもったいないと感じる時は出がらしも再利用してみては。
出がらしをもう一度使う方法はいくつかあり、いずれも手軽に実践できます。購入してから時間が経ってしまったドライハーブも同じように使うことができます。
- ハーブの残りを使ってハーバルバスにする
- 乾燥させてサシェにする
- 乾燥させて防虫剤にする
- 家庭菜園やガーデニングで肥料にする
- 食用に加工して食べる
- ハーブの残りを使ってもう一度抽出する
①ハーブの残りを使ってハーバルバスを作る
残り殻をお風呂に入れればハーバルバスが作れます。
そのまま入れるとお風呂掃除の手間がかかるので、用意したティーバッグなどに入れてから浴槽に浸すのが基本。芳香の強いハーブであれば、お湯からふんわりとハーブの香りが漂います。
ローズマリーなど血行促進効果のあるハーブを使うと体が温められたり、関節痛を和らげるなどの効果が期待でき、ラベンダー、ジャーマンカモミールなど鎮静作用のあるハーブを使えばリラックス効果が得られます。
②乾燥させてサシェにする
ハーブの出がらしは天日干しなどで乾燥させれば、ドライハーブになります。
完全に水分がなくなったら、布の袋などに入れてサシェ・ポプリにすることができ、香りが楽しめます。ラベンダーやローズなど香りのよいハーブをティーに使った後はサシェに活用してみるとよいかもしれません。
③乾燥させて防虫剤にする
防虫効果があるといわれるハーブにはレモングラスやバジル、ローズマリーなどがあり、その防虫作用はハーブから発せられる香り(精油成分)に由来することが多いといわれます。
ハーブティーに使用後出がらしに香りがある程度残っている状態であれば、乾燥させてから玄関前などに置くと虫よけに役立ちます。
④家庭菜園やガーデニングで肥料にする
家庭菜園やガーデニングをしている場合であれば、出がらしのハーブを肥料に使えます。
ハーブは細かくして土と一緒にミックスすれば自然に還り、育てている植物の養分となって循環していきます。
出がらしを処分するのがもったいないと感じる時は、乾燥させたものを一定量ためておき、土替えの時期に土へ加えてみるとよいでしょう。
⑤食用に加工して食べる
もともと野菜のように葉の部位が食べれるハーブや、シナモンやラベンダー、ジャーマンカモミールなどのように香りのよいハーブは食用に加工することで食べられるようになります。
細かくちぎったり、乾燥させてからパウダー状にしてクッキーやケーキを作る際に練りこむ、料理に振りかけて香りづけに用いる、スムージーに加えるなどいくつか方法があります。
未使用のものの方が芳香は良くなりますが、最後まで無駄なく使うことができますよ。
⑥ハーブの残りを使ってもう一度抽出する
通常ハーブティーを作る時は一回につき、使いたい分量のハーブを一度だけ使用しますが、1回目の抽出が終わった後すぐであれば、もう一度ハーブティーを作れます。
既に一度抽出済みなのでほとんど成分は出てきませんが、うっすらと香りや味が付いてフレーバーウォーターのような味になります。
まとめ
家族用に作ったハーブティーが残ってしまった・・・でも捨てるのはもったいない!という時はいくつかの方法で再利用できます。
特にアイパックは少量のハーブティーでも作れるので、目の疲れがあるときにおすすめ。
出がらしのうち、細かく刻まれた葉や茎の部位は使いづらいかもしれませんが、ジャーマンカモミールやローマンカモミール、レッドクローバーのように花の形をしたハーブなど、ドライハーブの形がはっきりしたものは再度乾燥させることができます。
サシェやポプリ、肥料など様々な活用方法があるので自分が使いやすい方法で使ってみると良いでしょう。