シアバターの効能・成分・特徴【マッサージに使われるキャリアオイル】

シアバターの効能・成分・使い方【マッサージに使われるキャリアオイル】
目次

シアバターの特徴

シアバターは「シアーバターの木」と呼ばれる樹木の実(シアナッツ)の仁から採取されます。オイルの一種ですが、オイルではなくバターと呼ばれます。

その名の通り見た目がバターに似ており、アーモンドのような香りを持つのが特徴です。

固形のオイルを温めて溶かす

シアバターは常温では固形ですが36℃を超えると液体に変化するため、固形のシアバターを肌に当てると液状に溶け始めます。

このしくみはシアバターに約40%含まれる飽和脂肪酸のステアリン酸によるもので、飽和脂肪酸は常温では固まる性質があります。

また、シアバターは皮脂とよく似たオレイン酸が含まれるため、ステアリン酸が持つ保湿効果と相まって水分保持力が高いのがポイント。

質感が重く粘度が低いので、ぬるっとした感触があります。

塗った後はしっとりとした肌に。酸化しやすいため、早めに使い切る必要があるオイルです。

エピソード

  • エジプトの女王クレオパトラ未精製のシアバターのをいつも手元に置いていたといいます。
  • 原産地のガーナでは強い紫外線や乾燥から身を守るため、赤ちゃんの身体にシアバターを塗る習慣があるそうです。

シアバターの効果・効能

シアバターは保湿効果に優れており、肌の水分保持や保護に役立ちます。

冬の寒い時期に起こりがちな乾燥による肌荒れによく、肌を滑らかにして刺激から守ります。髪にもよく、保湿と同時に白髪や脱毛の予防効果をもたらします。

シアバターに約50%含まれる不飽和脂肪酸のオレイン酸には、肌の柔軟作用や悪玉コレステロールを抑えて動脈硬化などの生活習慣病を予防する働きが。

保湿目的で使われることが多いですが、火傷の修復や筋肉痛の解消、リウマチ痛にも良いとされます。

肌に油分が残りやすいので塗りすぎには注意。乾燥肌におすすめされますが、刺激が少ないので敏感肌でも活用できます。

主な用途ボディ、足、ヘッド、顔など全身のマッサージ、肌ケア用品の基材
未精製:液体は無色、固形のものはクリーム色
精製:液体は無色、固形のものはほぼ白色
香り未精製:ナッツのような香り
精製:ほぼ無臭
肌タイプ乾燥肌、敏感肌
含有成分オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、α-トコフェロール、ケイ皮酸、β-カロテンなど
和名シア脂

使用時の注意点

保管するときは、固形になる常温(35℃以下)の環境での保存が適しています。

含まれる脂肪酸

オレイン酸はオリーブオイルに多い成分。シアバターの脂質のうち約半分を占めています。

リノール酸にも肌の保護作用があり、保湿や肌のバリア形成に役立ちます。

  • オレイン酸:47.4%
  • ステアリン酸:41.0%
  • リノール酸:6.1%
  • その他:5.5%
飽和脂肪酸ステアリン酸
不飽和脂肪酸オレイン酸、リノール酸
飽和脂肪酸とは?

飽和脂肪酸は、炭素間に二重結合を持たない脂肪酸で、肉類や乳製品などの動物性脂肪に多く、そのほかココナッツ油、やし油にも含まれている脂質です。血中のコレステロール値を上げる作用があり、適量であれば肌を滑らかにするなどの作用が得られますが、必要以上に摂取すると肥満や生活習慣病の原因になることがあります。

不飽和脂肪酸とは?

人の体内では作ることができない脂肪酸類で、食品など外部から摂取する必要があります。魚の皮や植物の種子などに含まれる油分で、多くはn-3系とn-6系のどちらかに分けられます。n-3系脂肪酸にはα-リノレン酸やDHA、EPA等があり、n-6系脂肪酸にはリノール酸、γ-リノレン酸などの種類があります。期待できる効果はアレルギーの改善、血圧やコレステロール値の改善、美肌、抗酸化などです。

シアバターの使い方

  • マッサージ
  • 肌用クリーム
  • ボディローション
  • リップ
  • ヘアトリートメント
  • シャンプー
  • 軟膏
  • 石鹸

シアバターの使い道は多く、市販のものだと保湿効果を活用したボディ・ハンド用のクリームやローションなどでよく見かけます。

肌に塗るとリッチな質感があり、しなやかな肌作りに活躍してくれます♪

肌に乗せて溶かしたシアバターは髪に塗りつけると髪の乾燥を防ぐので、シャンプーやヘアトリートメント剤として使われることも。

リップクリームや軟膏にも良く使われており、ひびが入りやすい唇・かかとなどのケアにも〇。リップや軟膏は手作りできるので、寒い時期に持っていると便利です。

基本的なキャリアオイルの使い方
  • 手にオイルを数滴垂らし、肌や髪になじませて使います
  • オイルのブレンドはメインが8~9:サブが2~1くらいの割合で
  • 精油をブレンドする場合は、使用するキャリアオイルの1%以下の量を使うようにします
  • フェイシャルの場合は0.5%以下にします

原料となる植物:シアバターノキ

シアバターの効能・成分・使い方【マッサージに使われるキャリアオイル】

シアバターは、アカテツ科シアーバターノキ属のシアバターノキと呼ばれる植物から作られます。

シアバターの原料になるのは種子の仁で、もっと詳しく言うと新芽になる部分の「胚」と呼ばれる部位です。

シアバターノキは常緑小高木で、双子葉植物という特徴があり、西アフリカ~中央アフリカが原産地。

「シアベルト」と呼ばれる地域に自生し、ナイジェリア、マリ、ブルキナファソ、ガーナ、コートジボワール、ベナンなどの国で生産が行われています。

これらの地域では、古くからシアバターを太陽、風、熱、塩水から肌を守るために使い、食用や民間療法にも活用してきました。

シアーバターノキの特徴

シアーバターの木は熱帯地域にあり年間降水量の少ない「サバンナ気候」で育つため、暑くて乾燥気味の土地を必要とします。

良く育つと15mほどに成長する木です。枝につく葉は株によって形に多少違いがあるようで、楕円形、または細長くて先端が丸みを帯びた涙型をしています。

乾季の12月~2月頃になると、枝先に黄色味を帯びたクリーム色の花が咲き始めます。

1つの枝に10~40個ほども咲くそうで、雨季となる5月~8月頃には、3~5cmくらいの卵型をしたシアナッツが収穫できるようになります。

このシアナッツは全体のうち40~60%が脂肪分。未精製のものは薄いクリーム色、精製したものは白色です。

学名Vitellaria paradoxa
英名Shea、Shea Butter Tree
科名・属名アカテツ科シアーバターノキ属
原産地西アフリカ
使用部位仁(種子)

主なキャリアオイル

アプリコットカーネルアボカドアルガン
アルニカイブニングプリムローズウィートジャーム
オリーブカメリアカレンデュラ
キャスターククイナッツグレープシード
ココナッツサンフラワーシアバター
スイートアーモンドセサミセントジョンズワート
ピーチカーネルピーナッツフラックスシード
ヘーゼルナッツホホバボリジ(ボラージ)
マカダミアナッツローズヒップ

参考文献

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