ヘーゼルナッツオイルの効能・成分・特徴【マッサージに使われるキャリアオイル】

ヘーゼルナッツオイルの効能・成分・使い方【マッサージに使われるキャリアオイル】
目次

ヘーゼルナッツオイルの特徴

ヘーゼルナッツオイルは、西洋ハシバミから採れる種子(仁)を低温圧搾して作られます。

このオイルは肌を素早く通過するため、塗った後のべたつきがほとんどなく、フェイシャルマッサージに使いやすいという特徴があります。

特に脂性肌や混合肌の方におすすめなオイルの1つです。

人の皮脂に似た成分であるオレイン酸と、抗酸化力に優れたビタミンE、ポリフェノール類が多く含まれており、アンチエイジング効果が高め。多数の栄養素が含まれており、栄養補給にも役立ちます。

オイルの色は濃い目の黄金色で、ナッツのような香ばしい香りがあります。

エピソード

  • 産地のよってパルミトレイン酸の含有量が異なるそうです。(フランス産のものに多い)
  • スイートアーモンドオイルと性質が似ています。
  • ヘーゼルナッツは、ナッツ類の中では最も多く葉酸が含まれています。

ヘーゼルナッツオイルの効果・効能

ヘーゼルナッツオイルは肌への浸透性の高さにより脂性肌に勧められますが、刺激が少ないので敏感肌にも使用しやすいオイルです。

ニキビなどがある場合にも肌に油分が残らないので、肌にストレスを与えにくいのがメリット。循環器系を刺激する働きがあるとされ、美容的には肌の引き締め効果があります。

脂質の約4割を占めるオレイン酸には肌の柔軟作用のほか、悪玉コレステロールを抑えてコレステロール値の上昇を防ぐ働きがあります。

次に多いパルミトレイン酸は30歳を超えると次第に体内での分泌が減る成分で、糖尿病や高血圧といった生活習慣病の予防に良い効果があるとされます。

ビタミンEやブドウに含まれる抗酸化成分のレスベラトロール、アントシアニン類がアンチエイジング効果をもたらし、身体の健康維持を助けてくれるでしょう。

用途顔のマッサージ、スキンケア用品や化粧品の基材、石鹸の原料、食用油
淡い黄色
香りナッツ系の香り
肌タイプ敏感肌、脂性肌、混合肌
含有成分オレイン酸、パルミトレイン酸、リノール酸、ビタミンE、プロアントシアニジン、レスベラトロール、ケルセチン、ミリセチン、ルテイン、ゼアキサンチン
和名ハシバミ油

使用時の注意点

ナッツ系のアレルギーがある場合は注意が必要です。

含まれる成分

  • オレイン酸:41.9%
  • パルミトレイン酸:24%
  • リノール酸:8.9%
  • その他:25.2%
飽和脂肪酸
不飽和脂肪酸オレイン酸、リノール酸、パルミトレイン酸
飽和脂肪酸とは?

飽和脂肪酸は、炭素間に二重結合を持たない脂肪酸で、肉類や乳製品などの動物性脂肪に多く、そのほかココナッツ油、やし油にも含まれている脂質です。血中のコレステロール値を上げる作用があり、適量であれば肌を滑らかにするなどの作用が得られますが、必要以上に摂取すると肥満や生活習慣病の原因になることがあります。

不飽和脂肪酸とは?

人の体内では作ることができない脂肪酸類で、食品など外部から摂取する必要があります。魚の皮や植物の種子などに含まれる油分で、多くはn-3系とn-6系のどちらかに分けられます。n-3系脂肪酸にはα-リノレン酸やDHA、EPA等があり、n-6系脂肪酸にはリノール酸、γ-リノレン酸などの種類があります。期待できる効果はアレルギーの改善、血圧やコレステロール値の改善、美肌、抗酸化などです。

ヘーゼルナッツオイルの使い道

  • サンローション
  • 肌用クリーム
  • 石鹸

紫外線(UVB波)による肌のダメージを防ぐ効果があるため、日焼け用のサンローションの原料に使われます。

紫外線は人の体内で活性酸素を発生させるため、肌の老化の原因になります。

肌が酸化すると脂性肌の原因になるので、日差しが強い日にはヘーゼルナッツオイルを用いてみるとよい効果が期待できます。

それ以外では、肌荒れや脂性肌用のクリームに配合され、保湿と肌ケアを同時に行いたい時にも便利。石鹸や育毛剤の原料に使われることもあります。

基本的なキャリアオイルの使い方
  • 手にオイルを数滴垂らし、肌や髪になじませて使います
  • オイルのブレンドはメインが8~9:サブが2~1くらいの割合で
  • 精油をブレンドする場合は、使用するキャリアオイルの1%以下の量を使うようにします
  • フェイシャルの場合は0.5%以下にします

原料となる植物:セイヨウハシバミ

ヘーゼルナッツオイルの効能・成分・使い方【マッサージに使われるキャリアオイル】

ヘーゼルナッツは西洋ハシバミと呼ばれる、カバノキ科ハシバミ属の落葉低木から採れる果実のことです。

アーモンドとカシューに並ぶ世界三大ナッツのひとつで、原産地はヨーロッパやトルコなどの小アジアといわれています。

ヨーロッパでは紀元前、それも石器時代にさかのぼるくらい前から食されていたそう。食用にされることが多く、種の皮を剥き、煎ったものをそのまま食べたり、お菓子の原料にして使います。

黄色がかった薄茶色のことを「榛色(はしばみ)」といい、この色をした目は「ヘーゼルアイ」と呼ばれます。

セイヨウハシバミの特徴

ヘーゼルの木は別名「コブナッツ」「フィルバート」とも呼ばれます。

日当たりが良く、適度に水はけのよい暖かな土地を好む植物で、耐寒性があり日本でも栽培されています。

木の高さは3~8m。雌雄異株で、根元近くから多く枝分かれします。枝には長さ5~10㎝くらいの、リンゴのシルエットのような独特の形(広倒卵形)をした葉が互生。

早春2月~3月頃に葉よりも早く、黄色く長い尾状花序が枝にぶら下がります。ヘーゼルナッツと呼ばれる果実は丸いどんぐりによく似ており、10月頃から収穫ができるそう。

殻は硬く、割ると白くて脂肪分の多い果肉が現れます。

学名Corylus avellana
英名Hazelnut、Cobnut、Common Hazel、Hazel
科名・属名カバノキ科ハシバミ属
原産地ヨーロッパ~地中海域
使用部位果実

主なキャリアオイル

アプリコットカーネルアボカドアルガン
アルニカイブニングプリムローズウィートジャーム
オリーブカメリアカレンデュラ
キャスターククイナッツグレープシード
ココナッツサンフラワーシアバター
スイートアーモンドセサミセントジョンズワート
ピーチカーネルピーナッツフラックスシード
ヘーゼルナッツホホバボリジ(ボラージ)
マカダミアナッツローズヒップ

参考文献

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