ホホバオイルの効能・成分・特徴【マッサージに使われるキャリアオイル】

ホホバオイルの効能・成分・使い方【マッサージに使われるキャリアオイル】
目次

ホホバオイルの特徴

ホホバオイルは、ホホバという植物の木から採れる種子を圧搾して作られるオイルです。オイルと呼ばれますが、厳密には油ではなく高級脂肪酸と高級アルコールが結合したワックスエステルです。

刺激が少なく肌に対してなじみやすいので、すべての肌質に使うことができるのがポイント。保湿効果に優れ、髪や肌の乾燥を防ぎたい時に良い効果を発揮します。

適度な伸びの良さがあるので使いやすく、マッサージでは定番のオイルの1つ。酸化に強く長持ちしやすいというメリットもあります。

精製ホホバ無臭で色は透明。肌触りはサラサラとしている。
未精製ホホバ黄金色で「ゴールデンホホバ」と呼ばれる。精製に比べると粘度が高く、植物特有の香りがある。

ホホバオイルは低温だと固形化する性質がありますが、10℃前後の室温で再び液体に戻ります。

エピソード

  • 南アメリカの先住民はホホバを「金の液」と呼んで、様々なシーンで利用したそうです。
  • メキシコでは厳しい乾燥から身を守るため、古くからホホバオイルが使われていました。
  • ワックスエステルで、現在では入手が難しいマッコウクジラ油の代わりに使われることもあります。

ホホバオイルの効果・効能

ホホバは保湿、肌の健康維持に役立つオイルです。すべての肌質に使えますが、特に脂性肌と乾燥肌におすすめされます。

ワックスエステルはロウの一種で、肌や毛髪、目の角膜といった人の身体にも含まれる成分ですが、年齢と共に次第に減少します。

このワックスエステルには皮膚バリアによる水分保持のほか、角質の健康を保つ効果があります。紫外線など外的ストレスによる肌の酸化・老化から身を守る働きも。ホホバオイルを肌に塗ると、皮脂に働きかけて皮脂分泌を調整してくれます。

その他、乾燥による肌の痛みやかゆみ、ニキビ、湿疹、炎症を緩和させたり、関節炎やリウマチ痛にも良い効果があるといわれます。

主な用途足・全身のマッサージ、肌ケア用品の基材
黄金色
香り無臭
肌タイプすべての肌質
主な成分ビタミンA、ビタミンE、ビタミンD、a-トコフェロール、γ-トコフェロール、δ-トコフェロール、β-カロテンなど
和名ホホバ種子油
化粧品表示名称ホホバ種子油

使用時の注意点

特に知られていません。長持ちしやすいオイルですが、冷暗所で保管し早めに使い切るようにします。

含まれる成分

  • C42エステル:49%
  • C40エステル:30%
  • C44エステル:8%
  • C38エステル:6%
ワックスエステルとは?

ワックスエステルは蝋(ろう)と呼ばれる脂質の一種で、脂肪酸とアルコールがエステル結合した成分で、低温で固形に、常温で液体になる性質があります。人の皮膚や毛髪にも存在し、肌(表皮)が含む水分や栄養を保つ働きを持ちます。皮製品の手入れや軟膏によく使われる蜜蝋もワックスエステルです。

¥2,490 (2021/10/15 23:51時点 | Amazon調べ)

ホホバオイルの使い方

  • マッサージ
  • クリーム
  • ローション
  • シャンプー
  • 口紅
  • 石鹸

ホホバオイルはボディマッサージのほか、髪や頭皮に使うと髪の潤いを取り戻す助けになります。

そのため、シャンプーやオイルトリートメント剤、石鹸などに配合されていることが多い傾向にあります。酸化しにくく長持ちしやすいので、クリームやローションにも便利。

また、脱毛後の保湿オイルとして使うと、肌の乾燥を防いで炎症などの肌トラブルを防止するのによいといわれます。それ以外では口紅など色素を使うものと一緒に用いると、色素と油分を固定する際に基盤を作ります。

基本的なキャリアオイルの使い方
  • 手にオイルを数滴垂らし、肌や髪になじませて使います
  • オイルのブレンドはメインが8~9:サブが2~1くらいの割合で
  • 精油をブレンドする場合は、使用するキャリアオイルの1%以下の量を使うようにします
  • フェイシャルの場合は0.5%以下にします

原料となる植物:ホホバ

 ホホバオイルの効能・成分・使い方【マッサージに使われるキャリアオイル】

ホホバはホホバ科ホホバ属の常緑低木で、アメリカ南西部~メキシコ北部にかけての地域が原産地とされています。

キャリアオイルなどに使われる液体ワックスは、このホホバの木から採れる種子を圧搾して取り出されます。

現地ではホホバオイルを伝統療法的に用いてきた歴史があり、急性の痛みや皮膚の擦り傷などにホホバオイルが使われていたといいます。ホホバ(Jojoba)という植物名も先住民の呼び名に由来しており、このスペルはスペイン語なのだそうです。

中南米以外にもエジプトやイスラエル、オーストラリアなどの地域でも栽培されているとのこと。ホホバオイルは日本でよく見かけるキャリアオイルの1つですね。

ホホバの特徴

ホホバの木は砂漠があるような乾燥地域で育つため耐暑性があり、温かい気候を好みます。

気候の違いにより日本での栽培は難しいですが、他の植物が育ちにくい不毛な土地でも育つ丈夫な木です。

雌雄異株で、樹高は2mほど。直立した幹はよく枝分かれし、厚みのある長楕円形の葉が枝に対生します。葉の色は白い毛が生えているため青緑色に見えます。

成長の速度が遅いため、果実が初めてつくのは樹齢15年ほどが経ってから。果実は3㎝ほどで、熟すると緑色から茶色に変化し、割れて中の種子が見えるようになります。

学名Simmondsia chinensis
英名Jojoba
科名・属名ホホバ科ホホバ属シモンジア科)
原産地アメリカ合衆国南西部~メキシコ北部
使用部位堅果

主なキャリアオイル

アプリコットカーネルアボカドアルガン
アルニカイブニングプリムローズウィートジャーム
オリーブカメリアカレンデュラ
キャスターククイナッツグレープシード
ココナッツサンフラワーシアバター
スイートアーモンドセサミセントジョンズワート
ピーチカーネルピーナッツフラックスシード
ヘーゼルナッツホホバボリジ(ボラージ)
マカダミアナッツローズヒップ

参考文献

「⁺note」のご紹介


ハーブ・植物療法についての限定記事を公開する
新しいコンテンツができました。
無料会員登録&購入で利用できます。

目次