ピーチカーネルオイルの効能・成分・特徴【マッサージに使われるキャリアオイル】

ピーチカーネルオイルの効能・成分・使い方【マッサージに使われるキャリアオイル】
目次

ピーチカーネルオイルの特徴

ピーチカーネルというのは桃の仁と呼ばれる部位のことで、ピーチカーネルオイルはこの仁を低温圧搾して作ります。

アプリコットオイルなど仁を使って作るオイルは「パーシック油」と呼ばれ、人の肌とよく似た成分・オレイン酸を多く含むため肌になじみやすい特徴があります。

また、柔軟作用にも優れるので体をほぐすのにも〇。質感はしっとりしており、ゆっくりと時間をかけて肌に浸透していきます。

ピーチカーネルオイルは薄い黄色のオイルで、桃の香りはほとんどありません。

生産量が少ないため高価なオイルの1つで、似たような成分を含むスイートアーモンドオイルの方が一般的です。

エピソード

  • 中国ではモモは中国では邪鬼を払う力があると考えられていました。
  • 日本神話でも黄泉平坂のくだりでモモの種が登場します。

ピーチカーネルオイルの効果・効能

ピーチカーネルオイルはビタミンやミネラル類の他、不飽和脂肪酸のオレイン酸やリノレン酸を多く含んでいます。

ビタミン類の中ではビタミンEが多く、アンチエイジング効果が期待できるでしょう。

ピーチカーネルオイルに含まれる脂肪酸のうち、7割近くを占めるのがオレイン酸。コレステロール値上昇抑制に役立つ働きがあり、生活習慣病予防に役立ちます。

皮膚の保護や滋養によく、湿疹やかゆみなどの肌トラブルを緩和させるのによいといわれます。

ピーチカーネルオイルはどんな肌質の人にも用いることができますが、しっとりとしたお肌を作ることから、特に乾燥肌におすすめされます。

また、肌に対して低刺激なので敏感肌にも使いやすく、強い刺激を避けたいフェイシャルのマッサージにもGood。サラサラとした質感できめ細やかな肌作りに役立ちます。

用途ボディ、足、顔、ヘッドなど全身のマッサージ
薄い黄色
香りほぼ無臭
肌タイプすべての肌質によい。特に乾燥肌
含有成分オレイン酸 リノール酸 ビタミンE
和名

使用時の注意点

特に知られていません。

含まれる脂肪酸

オレイン酸の他、保湿効果を持つリノレン酸が全体の20%ほど含まれます。

皮膚に潤いを与え、乾燥による肌のダメージを防いでくれます。

  • オレイン酸:60~70%
  • リノール酸:22%
  • その他:10%ほど
飽和脂肪酸
不飽和脂肪酸オレイン酸、リノール酸
飽和脂肪酸とは?

飽和脂肪酸は、炭素間に二重結合を持たない脂肪酸で、肉類や乳製品などの動物性脂肪に多く、そのほかココナッツ油、やし油にも含まれている脂質です。血中のコレステロール値を上げる作用があり、適量であれば肌を滑らかにするなどの作用が得られますが、必要以上に摂取すると肥満や生活習慣病の原因になることがあります。

不飽和脂肪酸とは?

人の体内では作ることができない脂肪酸類で、食品など外部から摂取する必要があります。魚の皮や植物の種子などに含まれる油分で、多くはn-3系とn-6系のどちらかに分けられます。n-3系脂肪酸にはα-リノレン酸やDHA、EPA等があり、n-6系脂肪酸にはリノール酸、γ-リノレン酸などの種類があります。期待できる効果はアレルギーの改善、血圧やコレステロール値の改善、美肌、抗酸化などです。

ピーチカーネルオイルの使い方

  • マッサージ
  • スキンケアクリーム
  • 美容液

ピーチカーネルオイルは全身のマッサージに用いることができ、頭皮、顔、腕、ボディ、足まで幅広く利用できます。

基本的にはスイートアーモンドオイルと同じ使い方が可能です。

特に顔のスキンケアによく、フェイシャル用クリームや美容液などに配合されているのを見かけます。

サラッとした肌触りなので頭皮や毛髪用のオイルとしても使いやすく、塗った後もべたつきがありません。

基本的なキャリアオイルの使い方
  • 手にオイルを数滴垂らし、肌や髪になじませて使います
  • オイルのブレンドはメインが8~9:サブが2~1くらいの割合で
  • 精油をブレンドする場合は、使用するキャリアオイルの1%以下の量を使うようにします
  • フェイシャルの場合は0.5%以下にします

原料となる植物:モモ

ピーチカーネルオイルの効能・成分・使い方【マッサージに使われるキャリアオイル】

モモはバラ科モモ属の落葉小高木で、中国原産の植物です。

食べておいしいモモですが、オイルの原料になる種にも体を潤すすごいパワーがあるのですね。

中国が原産地ですが、歴史的にはかなり早い時期に中東やヨーロッパにも伝わっていたようです。

英名のピーチ(Peach)は「ペルシア」が由来で、アレキサンダー大王がペルシャからモモについての情報を持ち帰ったことでその存在が知られるようになったといわれています。

モモの特徴

桃の木は高さ8mになる落葉樹で、庭木などでは3~5メートルほどのサイズ感に収まることが多いようです。

日当たりが良く暖かい気候を好み、幹は白っぽく斑点のようなでこぼこがあるのが特徴。

春3~4月頃になると枝に数多くの花を咲かせます。花の色は品種により白、ピンク、濃いピンクまであり、花びらも5枚~八重咲と様々です。

果実がなるのは花後の7月~8月。丸くて1本の筋が入った薄桃色のおいしい果実が収穫できます。

ただし、未成熟な果実や種子にはアミグダリンという青酸配糖体が含まれるので、注意が必要です。

学名Prunus persica 
英名Peach
科名・属名バラ科モモ属
原産地中国
使用部位仁(種子)

主なキャリアオイル

アプリコットカーネルアボカドアルガン
アルニカイブニングプリムローズウィートジャーム
オリーブカメリアカレンデュラ
キャスターククイナッツグレープシード
ココナッツサンフラワーシアバター
スイートアーモンドセサミセントジョンズワート
ピーチカーネルピーナッツフラックスシード
ヘーゼルナッツホホバボリジ(ボラージ)
マカダミアナッツローズヒップ

参考文献

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