マカダミアナッツオイルの効能・成分・特徴【マッサージに使われるキャリアオイル】

マカダミアナッツオイルの効能・成分・使い方【マッサージに使われるキャリアオイル】
目次

マカダミアナッツオイルの特徴

マカダミアナッツオイルはマカダミアの木から採れる果実を圧搾して作られるオイルで、肌への浸透性、柔軟作用に優れるため「バニシングオイル(消えて見えなくなる油)」と呼ばれます。

滑りが良いうえ、刺激が少ないのでマッサージに使いやすいオイルの1つ。

このオイルは、30歳を超えると人の体内では分泌されなくなってくるパルミトレイン酸を多く含むのが特徴です。また、パルミトレイン酸は血管を丈夫にする働きもあります。

ナッツ類のアレルギーには注意が必要ですが、肌にいつまでもオイルが残らないのでフェイシャルマッサージにも良く用いられます。

エピソード

  • オーストラリアの先住民・アボリジニはマカダミアナッツを神聖なものととらえ、贈り物やごちそうに使いました。
  • 現地ではアボリジニの言葉でマカダミアナッツの木を「カインダル・カインダル」と呼ぶそうです。

マカダミアナッツオイルの効果・効能

マカダミアナッツオイルには多くの抗酸化成分(ビタミンE、アントシアニジン、レスベラトールなど)が含まれています。

そのため、含まれる全脂肪酸のうち酸化しやすい不飽和脂肪酸が約8割を占めていますが、酸化に強いオイルといわれています。肌へのアンチエイジング効果があって肌への刺激が弱いので、日光から肌を守りたい時に役立ちます。

このオイルの特徴的成分であるパルミトレイン酸は、全身から脳の血管にまで入り込んで全身へ栄養をいきわたらせ、血管を強くする働きがあります。動脈硬化防止など血管系の疾患を予防する助けになるでしょう。

また、パルミトレイン酸にはインスリンの分泌を促進する働きがあるといわれ、糖尿病対策効果もあるようです。

それ以外ではカリウムが含まれるため、体内の浸透圧を調整して水分と共に不要な物質を体内から排出する働きがあります。

用途足、顔のマッサージ、髪のケア、食用油
無色
香りほのかにナッツ系の香りがする
肌タイプ乾燥肌、普通肌
含有成分オレイン酸、パルミトレイン酸、パルミチン酸、ビタミンE、アントシアニジン、プロアントシアニジン、レスベラトール、カリウム
和名マカデミアナッツ油

使用時の注意点

ナッツ系のアレルギーがある場合は注意

含まれる成分

  • オレイン酸:58.7%
  • パルミトレイン酸:21.7%
  • パルミチン酸:8.4%
  • その他:11.2%
飽和脂肪酸パルミチン酸 
不飽和脂肪酸オレイン酸、パルミトレイン酸
飽和脂肪酸とは?

飽和脂肪酸は、炭素間に二重結合を持たない脂肪酸で、肉類や乳製品などの動物性脂肪に多く、そのほかココナッツ油、やし油にも含まれている脂質です。血中のコレステロール値を上げる作用があり、適量であれば肌を滑らかにするなどの作用が得られますが、必要以上に摂取すると肥満や生活習慣病の原因になることがあります。

不飽和脂肪酸とは?

人の体内では作ることができない脂肪酸類で、食品など外部から摂取する必要があります。魚の皮や植物の種子などに含まれる油分で、多くはn-3系とn-6系のどちらかに分けられます。n-3系脂肪酸にはα-リノレン酸やDHA、EPA等があり、n-6系脂肪酸にはリノール酸、γ-リノレン酸などの種類があります。期待できる効果はアレルギーの改善、血圧やコレステロール値の改善、美肌、抗酸化などです。

マカダミアナッツオイルの使い方

  • 美容オイル
  • 軟膏
  • ヘアオイル
  • 日焼け用オイル

マカダミアナッツオイルは抗酸化力に優れるため、マッサージのほかアンチエイジングを目的とした美容オイルや軟膏、ヘアオイルなどに役立てられます。

また、サンスクリーン効果(紫外線UVB波を防ぎ、UVA派を通す)があり、日焼け用オイルの原料に使われます。

UVB波は肌にとって有害で肌に炎症を起こして、シミやそばかす、乾燥の原因になる光線。

肌の老化をも招くので、肌の大敵ですが、マカダミアナッツオイルにはこのUVB波を防ぐ働きがあります。

基本的なキャリアオイルの使い方
  • 手にオイルを数滴垂らし、肌や髪になじませて使います
  • オイルのブレンドはメインが8~9:サブが2~1くらいの割合で
  • 精油をブレンドする場合は、使用するキャリアオイルの1%以下の量を使うようにします
  • フェイシャルの場合は0.5%以下にします

原料となる植物:マカダミア

マカダミアナッツオイルの効能・成分・使い方【マッサージに使われるキャリアオイル】

マカダミアナッツはヤマモガシ科マカダミア属の常緑性高木の木から採れる果実で、オーストラリアが原産地。チョコレートに入っているのをよく見かけますよね。

この木の存在が知られるようになったのは19世紀の中頃で、開拓民によって発見されたといいます。基本的にマカダミアオイルが採れるのはマカダミアの原種ではなく、品種改良されたものだそう。

オーストラリアの先住民族アボリジニは、マカダミアを貴重な食材として評価し、儀式や贈り物に用いました。

マカダミアの特徴

マカダミアは亜熱帯雨林地域で育つため、温かく、湿度の高い気候や土地を好みます。

木の高さは10~20mほどで、枝には20~30㎝の楕円形の葉が互生します。葉は濃緑色で、鋸歯(ギザギザ)や光沢があります。

オーストラリアは南半球にあるので、春9月頃に花が咲きます。この花は白~ピンク色で、藤に似た垂れ下がる穂状のかたち。

初夏にあたる12月頃にナッツが育ち始めます。その後、3月~9月頃にかけて成熟し、地面に落ちたものを収穫していくそうです。ナッツの大きさは2㎝くらいで、硬く茶色い殻で覆われています。

学名Macadamia integrifolia
英名Macadamia nut、Bauple nut、Queensland nut、Nut oak
科名・属名ヤマモガシ科マカダミア属
原産地オーストラリア
使用部位果実

主なキャリアオイル

アプリコットカーネルアボカドアルガン
アルニカイブニングプリムローズウィートジャーム
オリーブカメリアカレンデュラ
キャスターククイナッツグレープシード
ココナッツサンフラワーシアバター
スイートアーモンドセサミセントジョンズワート
ピーチカーネルピーナッツフラックスシード
ヘーゼルナッツホホバボリジ(ボラージ)
マカダミアナッツローズヒップ

参考文献

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