セサミ(胡麻)オイルの特徴
食卓でよく見かけるゴマの種を圧搾して作るオイルです。
食用には煎ったゴマからオイルが絞られますが、キャリアオイル用に使われるのは生の胡麻の方。食用オイルは強い香りがありますが、キャリアオイルはほとんど香りません。
セサミオイルは薄い黄色のオイルで、ビタミンやミネラルが豊富に含まれています。特に抗酸化力に優れるビタミンEが豊富なのでオイルも酸化に強く、長持ちします。
肌触りは伸びが良くサラッとしているのが特徴。別途酸化しやすいキャリアオイルを用意して、セサミオイルを20~30%ほど加えると酸化防止に役立ちます。
スーパーで購入した食用の太白胡麻油は、キュアリングしてから使うと効果が高まります。
エピソード
- セサミオイルはマッサージの他、うがいや口内の汚れ落としにも使われます。
- セサミオイルはオリーブオイルと似ているので、ゴマアレルギーがある時はこちらも使えます。
セサミ(胡麻)オイルの効果・効能
セサミオイルには食用ゴマと同じくゴマリグナンと呼ばれる抗酸化成分が含まれており、中でもセサミノール配糖体と呼ばれる成分が多く含まれています。
さらに、抗酸化に良い効果を発揮するビタミンAやビタミンEが含まれるため、セサミオイルはアンチエイジングの強い味方になってくれます。
身体の老化を加速させる活性酸素を抑制するので、マッサージでは肌の老化予防に便利。
豊富なビタミン・ミネラル類により肌健康維持にも役立つオイルで、肌のコンディションを整えるほか、乾癬、乾燥性の湿疹に良い効果があるといわれます。
上記の他にも、リグナンのセサミンによる食欲抑制効果や代謝力UPの働きがあります。
ちなみに、リグナン類はフィトエストロゲンの一種で、女性ホルモンの調整に役立つ働きが。女性の「揺らぎ」を感じるときにも良い効果があるかもしれません。
用途 | ボディ、ヘッドのマッサージ |
色 | 薄い黄色 |
香り | マッサージ用の種類はが少ない |
肌タイプ | すべての肌質、特に老化肌 |
含有成分 | リノール酸、オレイン酸、パルミチン酸、セサミン、セサモリン、セサミノール、セサモールなど ビタミン・ミネラル:ビタミンA、ビタミンB、ビタミンE、カルシウム、マグネシウム、リンなど |
和名 | 胡麻油 |
使用時の注意点
特に知られていません。
含まれる脂肪酸
セサミオイルにはリノール酸・リノール酸が多く含まれています。
リノール酸は肌に塗る場合、保湿効果に優れるのでセサミオイルにも肌の潤いを保つ効果があるといえます。
リノール酸は摂りすぎると肌にアレルギー性の炎症が起きたり、免疫力の低下につながることがあるといわれます。摂りすぎに注意したいところですね。
オレイン酸には、コレステロール値の上昇を抑えて生活習慣病の予防に役立つ効果があります。
- リノール酸:42%
- オレイン酸:41%
- パルミチン酸:12%
- その他:5%
飽和脂肪酸 | ー |
不飽和脂肪酸 | リノール酸、オレイン酸、パルミチン酸 |
飽和脂肪酸とは?
飽和脂肪酸は、炭素間に二重結合を持たない脂肪酸で、肉類や乳製品などの動物性脂肪に多く、そのほかココナッツ油、やし油にも含まれている脂質です。血中のコレステロール値を上げる作用があり、適量であれば肌を滑らかにするなどの作用が得られますが、必要以上に摂取すると肥満や生活習慣病の原因になることがあります。
不飽和脂肪酸とは?
人の体内では作ることができない脂肪酸類で、食品など外部から摂取する必要があります。魚の皮や植物の種子などに含まれる油分で、多くはn-3系とn-6系のどちらかに分けられます。n-3系脂肪酸にはα-リノレン酸やDHA、EPA等があり、n-6系脂肪酸にはリノール酸、γ-リノレン酸などの種類があります。期待できる効果はアレルギーの改善、血圧やコレステロール値の改善、美肌、抗酸化などです。
セサミ(胡麻)オイルの使い方
- マッサージ
- 整髪剤
- シャンプー
- 日焼け止め
- 石鹸
セサミオイルは全身のマッサージに使うと肌にしっとりとした潤いを与えます。
フェイシャルにも良く、ボディと共に一定期間使い続けることで、ぷるもち肌を維持できるようになります。
他の用途としては、頭皮ケアやヘア用オイルとしても使い道も。肌なじみが良いので刺激が少なく、さらっとした仕上がりになります。
抗酸化力が強いので、活性酸素を発生させる紫外線から身を守りたい時にもおすすめ。
日焼け止め代わりに塗ったり、石鹸の原料にしてその働きをフル活用する使い方もあります。
- 手にオイルを数滴垂らし、肌や髪になじませて使います
- オイルのブレンドはメインが8~9:サブが2~1くらいの割合で
- 精油をブレンドする場合は、使用するキャリアオイルの1%以下の量を使うようにします
- フェイシャルの場合は0.5%以下にします
原料となる植物:ゴマ
ゴマ(英語でセサミ:sesame)はゴマ科ゴマ属の一年草で、東インドの熱帯地方が原産地です。
人との付き合いが長い植物で、3500年前にはインドで栽培がおこなわれていたことがわかっています。
また、かなり早い時期にユーラシア大陸各地へ広まり、古代バビロニアでは女性たちが若さや美を維持するために、ゴマと蜂蜜を混ぜたハルバというキャンディを作り食していたそう。
薬効自体も古くから知られており、太白胡麻油はインドのアーユルヴェーダや古代エジプトの時代から薬用に用いられてきました。
日本でも胡麻油は料理で人気の食材ですが、使われているゴマはほとんどが海外から輸入されたものです。
ゴマの特徴
熱帯地域の植物なので、乾燥に強く、生育には適度な温かさを必要とします。
ゴマは高さ1mほどに育ち、直立した茎にハート形の葉が互生。7月~8月頃になると、葉腋(茎と葉脈の付け根)や茎先にラッパのような形をした花が咲きます。
この花は種類によって赤や薄紫、白など違いがあり、葉腋に3輪ずつ咲く特徴があります。
種子は蒴果でさやに含まれており、花後の9~10月頃に収穫することができるようになります。
ゴマの種は黒、白、黄金など色味が異なりますが、白ゴマが一番上級な油が摂れるといわれます。
学名 | Sesamum indicum |
英名 | sesame |
科名・属名 | ゴマ科ゴマ属 |
原産地 | アフリカと考えられている |
使用部位 | 種子 |
主なキャリアオイル
アプリコットカーネル | アボカド | アルガン |
アルニカ | イブニングプリムローズ | ウィートジャーム |
オリーブ | カメリア | カレンデュラ |
キャスター | ククイナッツ | グレープシード |
ココナッツ | サンフラワー | シアバター |
スイートアーモンド | セサミ | セントジョンズワート |
ピーチカーネル | ピーナッツ | フラックスシード |
ヘーゼルナッツ | ホホバ | ボリジ(ボラージ) |
マカダミアナッツ | ローズヒップ |