グレープシードオイルの効能・成分・特徴【マッサージに使われるキャリアオイル】

グレープシードオイルの効能・成分・使い方【マッサージに使われるキャリアオイル】
目次

グレープシードオイルの特徴

白ワインの原料になる「ヨーロッパブドウ」という種類の種を乾燥させた後、圧搾して作るオイルです。

種子を使うオイルは抗酸化作用のあるビタミンEを含んでいることが多いですが、グレープシードオイルも同様です。

このオイルはビタミンEだけでなく、ブドウが含有するポリフェノール類を併せ持つのが特徴。とてもアンチエイジング力の高いオイルのひとつです。

肌に塗ったときの肌触りはサラサラ。べたつきがなくさっぱりとした爽やかさがあります。肌への刺激が少ないので、敏感肌の人でも使いやすいオイルです。

エピソード

  • 初めてグレープシードオイルが生産されたのはフランス。ナポレオン時代(1795~1820年)にフランスで食糧難が発生したときに製油工場で作られたのが始まりだそうです。

グレープシードオイルの効果・効能

グレープシードオイルはビタミンEのほか、ポリフェノール類が多く含まれており抗酸化力に優れたオイルです。

ポリフェノールには数多くの種類がありますが、ブドウ類には

  • タンニン … 渋味成分で肌の収れん効果がある
  • レスベラトロール … 抗酸化・抗ガン・抗アレルギー効果があり「ファイトアレキシン」と呼ばれる
  • アントシアニン類 … 抗酸化作用がある。目の疲れに良いといわれる。

などが含まれており、抗酸化だけでなく美肌や抗ガン効果も期待できる成分が含まれています。

含まれる脂肪酸の中では不飽和脂肪酸のリノール酸が6割を占めており、保湿の効果が期待できます。毛細血管の硬化を防ぐ働きも。

基本的には肌質の人にも使えます。塗った後にオイリーなべたつきがないので、脂性肌の人にも良いといわれるオイルです。

用途足、全身のマッサージ、肌ケア用品の基材
薄い黄緑色
香りほぼ無臭
肌タイプ敏感肌、脂性肌、混合肌
含有成分リノール酸、オレイン酸ビタミンE、アントシアニジン、プロアントシアニジン、レスベラトロールなど
和名ブドウ種子油
化粧品表示名称ブドウ種子油

使用時の注意点

特に知られていません。

含まれる成分

  • リノール酸:61.4%
  • オレイン酸:21.2%
  • パルミチン酸:11.1%
  • その他:6.3%
飽和脂肪酸パルミチン酸 、ステアリン酸
不飽和脂肪酸オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、パルミトレイン酸
飽和脂肪酸とは?

飽和脂肪酸は、炭素間に二重結合を持たない脂肪酸で、肉類や乳製品などの動物性脂肪に多く、そのほかココナッツ油、やし油にも含まれている脂質です。血中のコレステロール値を上げる作用があり、適量であれば肌を滑らかにするなどの作用が得られますが、必要以上に摂取すると肥満や生活習慣病の原因になることがあります。

不飽和脂肪酸とは?

人の体内では作ることができない脂肪酸類で、食品など外部から摂取する必要があります。魚の皮や植物の種子などに含まれる油分で、多くはn-3系とn-6系のどちらかに分けられます。n-3系脂肪酸にはα-リノレン酸やDHA、EPA等があり、n-6系脂肪酸にはリノール酸、γ-リノレン酸などの種類があります。期待できる効果はアレルギーの改善、血圧やコレステロール値の改善、美肌、抗酸化などです。

グレープシードオイルの使い方

  • マッサージ
  • 肌用クリーム

グレープシードオイルは刺激が少ないのでマッサージのほか、肌用のクリームに用いられます。

クリームを使った時に油っぽさやべたつきが気になる時は、グレープシードオイル使用のクリームを試してみるとよいかもしれませんね。

食用のオイルは風味が爽やかで栄養価が高いため、サラダなど幅広く使うことができます。肌用と同様にポリフェノール類による抗酸化作用が期待できるでしょう。

リノール酸は人の体内では生成できないため摂取すべき脂質の1つですが、摂りすぎると炎症を引き起こすn-6系の脂肪酸なので、摂りすぎに注意が必要です。

基本的なキャリアオイルの使い方
  • 手にオイルを数滴垂らし、肌や髪になじませて使います
  • オイルのブレンドはメインが8~9:サブが2~1くらいの割合で
  • 精油をブレンドする場合は、使用するキャリアオイルの1%以下の量を使うようにします
  • フェイシャルの場合は0.5%以下にします

原料となる植物:ヨーロッパブドウ

グレープシードオイルの効能・成分・使い方【マッサージに使われるキャリアオイル】

ヨーロッパブドウ(vinifera:ヴィニフェラ種)と呼ばれるフルーツの種子を圧搾してできるのが、グレープシードオイルです。シャインマスカットのような見た目ですね。

ヨーロッパブドウはブドウ科ブドウ属のつる性植物で、ブドウの分類では「欧州種」と呼ばれます。その原産地ははっきりしませんが、地中海東部や黒海沿岸地域といわれています。

ワインの原料になり食用・美容によく使われるオイルですが、最も質の良いオイルは腕時計の潤滑油に使われることもあるそうです。

ヨーロッパブドウの特徴

ヨーロッパブドウの木は日当たり・排水性が良く、温かい土地・気候を好みます。

つるは約30m以上伸びるため、支柱などを立ててツタを絡ませると、伸びる方向を誘導できることも。日本でもハウス栽培のときは、房を収穫しやすいよう頭上に支柱が組まれることが多いです。

葉は落葉性で手のひら型をしており、つるに互生します。5月~6月に開花時期を迎え、花びらが無く黄緑色をした穂状花序の花を咲かせます。

ブドウの実は秋9月以降に収穫でき、果実が完熟するとおいしく食べられるようになります。

学名Vitis vinifera
英名Common Grape
科名・属名ブドウ科ブドウ属
原産地南西アジア~地中海地域 、中央ヨーロッパ 、モロッコ、ポルトガル、ドイツ北部南部、イラン東北部
使用部位種子

主なキャリアオイル

アプリコットカーネルアボカドアルガン
アルニカイブニングプリムローズウィートジャーム
オリーブカメリアカレンデュラ
キャスターククイナッツグレープシード
ココナッツサンフラワーシアバター
スイートアーモンドセサミセントジョンズワート
ピーチカーネルピーナッツフラックスシード
ヘーゼルナッツホホバボリジ(ボラージ)
マカダミアナッツローズヒップ

参考文献

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