デビルズクロー|ハーブの特徴・効能/効果・主な使い方・歴史 学名の由来や味・香りについて

デビルズクロー|植物の特徴・効能/効果・主な使い方・歴史 学名の由来や味・香りについて
目次

デビルズクローの特徴・形状

  • 別名は「ライオンゴロシ」でアフリカ原産のハーブ
  • リウマチや関節痛の痛み、痛風にもちいられてきた
  • ハーブティーとしては苦味が強い

デビルズクローは南アフリカを原産地とするゴマ科ハルパゴフィツム属の食虫植物で、南アフリカのカラハリ砂漠や周辺国のアンゴラ、ボツワナ、ザンビアなどの国々で自生しています。

かぎ爪のような独特の形をした果実には通常4つの鉤爪があり、この形が「デビルズクロー」という名の由来になっています。

植物的な特徴

水分の多い塊茎を持つ多年草で、二次貯蔵根(二次塊茎)と呼ばれる主根から枝分かれした根の塊茎を薬草として利用します。デビルズクローは芽を出してから、年間2m成長し、地下茎は地面を這いながら伸びていきます。

根茎から成長した主根は地下2m近くまで成長、二次塊茎は長さ25cmほどになります。

葉は灰色がかった緑色で、小さな白っぽい粘液細胞に覆われています。長さ6.5cm幅4cmで、形はやや丸く切れ込みがあって茎に対生します。花は筒状で紫、ピンク、白色をしており、南半球の夏期(11 ~4月)に花が咲きます。

果実は1月に成熟して12㎝ほどの大きさになります。

効果・効能

デビルズクローは消炎作用と鎮痛作用の強いハーブとして知られており、特にリウマチや関節痛の痛み、痛風、筋肉痛に用いられます。これはイリドイド配糖体に属するハルパゴシドという成分によるもので、デビルズクローの特徴である消炎、鎮痛作用はこの成分に由来します。

また、苦味があるため胃液を分泌し、胃もたれなどの消化不良や食欲不振にも役立つとされています。利尿・発汗作用のあるフラボノイドが含まれるため、利尿剤や風邪の時の解熱として使われることもあります。

その他、イリドイド配糖体には抗酸化作用があるといわれ、フラボノイドの抗酸化作用と合わせて活性酸素を抑制する働きがあります。体のサビを予防し、動脈硬化や高血圧などの生活習慣病対策にも活用できます。

そのほか心臓を刺激し、血圧を下げて血糖値を上げる働きがあるとされます。

適応

リウマチ、関節炎、消化不良、食欲不振、デトックス、解熱、生活習慣病予防など

効果については人によって感じ方が少しずつ異なります。ハーブの使用について、妊娠中・授乳中、持病がある、薬を常用しているなどの場合、注意が必要になることがあります。

主な作用

  • 消炎作用
  • 鎮痛作用
  • 鎮痙作用
  • 利尿作用
  • 発汗作用
  • 血圧降下作用

禁忌・副作用

  • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胆石の症状がある場合は、使用前に医師の判断が必要です。
  • 血圧を下げる働きがあるとされるため、降圧剤との併用は注意が必要です。

安全性・相互作用

安全性クラス1…適切な使用において安全
相互作用クラスA…相互作用が予測されない
『メディカルハーブ安全性ハンドブック第2版』より

デビルズクローの主な使い方

使用部位
  • 二次貯蔵根(側根の塊茎)

デビルズクローは主にハーブティー、サプリメントに使用されています。

ハーブティー

根の部分をカットしたドライのハーブが購入できます。ハーブティーにする際は、熱湯を入れる直前に砕くと成分が抽出しやすくなります。苦味のあるお茶なので、他のハーブとブレンドするか蜂蜜・ミルクなどを入れて甘みを加えると飲みやすくなります。胃酸がデビルスクローの成分を抑える働きがあるといわれるため、食間に飲むと良いでしょう。

サプリメント

サプリメントやカプセル剤、エキス材が販売されています。苦みや渋みが苦手な人はこちらを利用するとよいでしょう。

味・香り

苦味・渋味が強く、木のような香りがある。

デビルズクローの基本情報

学名Harpagophytum procumbens
英名Devil’s claw
和名・別名ライオンゴロシ
科名ゴマ科ハルパゴフィツム属
分類食虫植物
原産地南アフリカ
使用部位二次貯蔵根(側根の塊茎)
主要成分苦味イリドイド配糖体(ハルバゴシド)、桂皮酸、多糖類
作用消炎、鎮痛、鎮痙、利尿、発汗、血圧降下
適応リウマチ、関節炎、消化不良、食欲不振、デトックス、解熱、生活習慣病予防など

語源・由来

属名のHarpagophytumは英名「grapple plant(絡み合う植物)」をギリシャ語に転用したもので、種小名procumbensは「前立腺」を意味し、茎が地を這う様子が表現されています。

歴史・エピソード他

果実が持つ木質の鉤爪は動物の毛や蹄に絡み付き、種子を遠くに運ばせます。デビルズクローは別名を「ライオンゴロシ」ともよぶハーブで、ライオンの口にこの果実が絡みつくと痛で餌を食べられなくなり餓死してしまうといわれます。

アフリカの先住民であるコイ族やバンツ―族はデビルズクローを消化不良に薬用したり、煎じてリウマチなどの関節炎や血液浄化に用いました。

1800年代に植民者が南アフリカからヨーロッパに持ち込み、1950年代の初頭に植物療法に活用できるハーブとして紹介されました。ヨーロッパでも同じく関節炎、消炎などの植物薬として利用されているそうです。

参考文献

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