クリーバーズ|ハーブの特徴・効能/効果・主な使い方・歴史 学名の由来や味・香りについて

クリーバーズ|植物の特徴・効能/効果・主な使い方・歴史 学名の由来や味・香りについても解説
目次

クリーバーズの特徴

  • 茎にあるトゲが服や動物の毛にくっつく
  • 利尿作用がデトックスによく、泌尿器系のトラブルに使われる
  • ガチョウが好きなハーブで「グーグラス」と呼ばれる

クリーバーズは北アメリカが原産とされるアカネ科ヤエムグラ属の一年草で、和名では「シラホシムグラ」と呼ばれる品種です。

分布地域が広く日本~イギリスまで、ヨーロッパ、北アフリカ、アジア各地に自生しています。

植物的な特徴

草丈は1mほどでヤエムグラによく似ていますが、やや大型で茎に多数の長毛があるなどの違いがあります。

葉は2㎝ほどの細長い楕円形で、茎の節々で6-8輪が同じ場所から生えます。茎や葉には小さなかぎ状の葉があり、他の植物に絡まる性質があります。花は白くわずか2~3mmほどの大きさで、花冠には4枚の花びらがあります。4~6月になると、葉のつけねのすぐ上に複数の花が咲きます。

果実は球状で1~3の種子が内包されており、表面にあるトゲが動物の毛皮にくっついて、種子が遠くに運ばれるよう手助けします。果実ははじめ緑色で熟すると赤~薄紫色に変化します。

効果・効能

クリーバーズは主にリンパの腫れや、リンパの不調が原因となる肌トラブル、前立腺、膀胱炎など泌尿器形のトラブルに用いられています。

クリーバーズに含まれる成分の1つサポニンには、抗酸化作用や抗菌作用があることが知られており、老化・肥満・動脈硬化を予防しウイルスによる感染症を防ぐ働きがあります。

また、このハーブには優れた利尿効果があるため、体内の毒素や老廃物を排出します。この働きが前立腺のつらい痛みやリンパの浄化に役立ち、同時に関連する様々な症状を改善に導きます。

クリーバーズはリンパの汚れが原因となるニキビや湿疹を鎮め、体質改善するのに役立つほか、血圧降下作用、穏やかな解熱作用などの効果を持つとされています。

また、消炎作用があり、やけどなど皮膚の炎症にも外用で使われることがあるそうです。

適応

リンパの腫れ、膀胱炎、前立腺の感染症、肝炎、扁桃炎、湿疹、ニキビ、火傷、日焼けなど

一般的にハーブは穏やかな作用を持ち、体に無理なく影響を与えますが、必ず効果が表れるものではありません。持病がある場合や医薬品を常用している場合は、事前に医師の判断を仰ぐようにしてください。

主な作用

  • 利尿作用
  • 消炎作用
  • 収れん作用
  • 抗腫瘍作用
  • 強壮作用

禁忌・副作用

特に知られていませんが、多量摂取、長期飲用は控えてください。

安全性・相互作用

相互作用クラスA…相互作用が予測されない
安全性クラスⅠ…適切な使用において安全
『メディカルハーブ安全性ハンドブック第2版』より

クリーバーズの主な使い方

使用部位
  • 地上部(主に葉・茎)

クリーバーズは主に料理、ハーブティー、薬用に使用されています。

料理

果実がなる前に葉や茎を収穫すると、葉野菜として調理・食用することができます。

同じアカネ科の植物にコーヒーノキがあり、クリーバーズの果実は乾燥させて、カフェインの少ないコーヒー代用品として利用されてきました。

ハーブティー

クリーバーズのハーブティーは香りや味が強くないため、他のハーブともブレンドしやすいです。

利尿作用を活かして、抗ウイルス作用のあるエキナセアや、前立腺肥大に効果があるソウパルメットを組み合わせるとよさそうです。

薬用

ティーはかゆみやフケ、ニキビの改善を目的に、化粧水などの材料として使うことができます。

味・香り

あまり特徴のない香り・味で、まろやかな飲みやすい味。

クリーバーズの基本情報

学名Galium aparine
英名Cleavers、Goosegrass
和名・別名シラホシムグラ
科名アカネ科ヤエムグラ属
分類一年草
原産地北アメリカ原産と考えられている
使用部位地上部
主要成分タンニン、クマリン、クエン酸、サポニン、イリドイド配糖体、赤色色素
作用利尿、体質改善、収れん、消炎、強壮、抗腫瘍
適応リンパの腫れ、膀胱炎、前立腺の感染症、湿疹、ニキビ、火傷、日焼けなど

語源・由来

属名Galiumは、ギリシャ語でミルク(gala)が由来で、牛乳を凝固させてチーズを作る際にカワラマツバの葉を使ったことが基になっています。種小名のaparineは、ギリシャ語のapairo「つかむ」を意味し、他のの植物に絡んだりする特徴があるためその名が付きました。

歴史・エピソード他

クリーバーズは、ガチョウが頻繁にこのハーブを食べるため、「グースグラス」とも呼ばれます。古代ギリシャ時代には既に薬用されており、植物全体を利用して作られた湿布・洗浄液は古くから皮膚の病気、軽い傷、やけどの治療に用いられていました。

クリーバーズの茎や葉には細かな毛・トゲがあるのですが、古代ローマの医師ディオスコリデスは、「古代ギリシャの羊飼いがクリーバーズの茎でふるいを作り、乳を漉した」エピソードを記録しています。また、植物学の祖カール・リンネも、スウェーデンで同様に利用されていたことを伝えています。ディオスコリデスはこのハーブを倦怠感があるときに使用しました。

乾燥させた葉はマットレスの詰め物に利用されており、ここでもクリーバーズの絡みつく性質が利用され、マットが均一な厚さを保つのに役立てられたそうです。

また、クリーバーズの根からは赤い色素成分ががとれるため、ネイティブアメリカンは染料としても活用しました。女性たちは強壮剤として使用し、髪を注ぐときにクリーバーズを加えることで髪質を強くし長くすると信じられていました。

葉や茎が衣服にくっつくため、子供の様々な遊びにも使えるハーブです。

参考文献

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