メディカルハーブに興味を持った時、まずぶつかるのが「どれを買ったらいいのかよくわからない…」という悩み。
私もメディカルハーブに興味を持ち始めた頃は、たくさんある種類の中からどれを選べばよいのかさっぱりわかりませんでした。
ハーブには種類ごとに様々な薬効があります。まずはたくさんの薬効を持ち、様々なブレンドに使いやすいハーブを選んでみましょう。まずは使いながら、少しずつ自分に合ったハーブを見つけていくのがおすすめです。
今回は初心者でも使いやすく、ハーブティーにおすすめな種類を10種類紹介します。
必須級のメディカルハーブ
①ジャーマンカモミール
メディカルハーブの中でも薬効が多い万能ハーブの1つで、自然治癒力に働きかける植物を集めた「緑の薬箱」でよく見かけます。
消炎作用があることで知られており、胃炎などの胃のトラブルによく用いられます。また、生理痛や冷え性といった女性の不調にも良い働きかけがあることから「マザーズハーブ」とも呼ばれています。
ハーブティーにするとリンゴのような甘い香りがするのですが、この香りにはリラックス効果があるため、夜眠れないときにハーブティーを飲むと心が落ち着くでしょう。ミルクと相性が良いので、ミルクティーにすると飲みやすくなります。
②ローズマリー
ハーブについて全く知識の無い人でも「名前だけは聞いたことがある」と答えるローズマリー。
アンチエイジング効果があり、精油、化粧品、香水など様々な分野でその成分が活用されています。スーッとした清涼感のある香りが特徴で、すがすがしい気持ちになれるのもうれしいポイント♪
実際、数あるハーブの中でも抗菌効果が高く、消臭に役立ちます。料理では肉や魚の臭み消しに活躍!ガーデニングで育てるときれいな青い花が咲きます♡
ハーブティー以外での使い道も多いので、ストックしておきたいハーブです。
③エキナセア
身体が持つ免疫力を活性化させる効果があり、アメリカでは最も人気のあるハーブといわれています。
実際、アメリカの先住民が最も大切にしたハーブとされ、伝統療法でも長らく親しまれてきました。
免疫力を高めるだけでなく、抗ウイルス・抗菌作用もあるので、よく話題になるコロナの撃退にも役立ってくれそうなハーブの1つです。また、傷口の修復にも良い働きがあることが知られており、チンキ剤などで活用されています。
ハーブティーにすると草っぽい香りですが、飲みにくさはありません。そのままでも飲めますが、香りが欲しい場合は他のハーブをブレンドしてみてください♪
あると便利!役立つメディカルハーブ
④ペパーミント
清涼感が強くガムや歯磨き粉の材料に使われることが多いペパーミント。こちらも名前を聞いたことがある人は多いかと思います。
ペパーミントには神経を活性化させた後、緊張を鎮める働きがあります。頭がすっきりするだけでなく、頭の回転も良くなるので集中したい時にはおすすめです。
また、胃の調子を整えて消化不良を改善させる作用も。食後など吐き気のあるときに、ペパーミントをブレンドすると香りの効果もあり不快感が減ります^^
スーパーなどでもペパーミントティーを見かけるので、まずはお試しで買ってみるのもいいですね。
⑤ダンディライオン
ダンディライオンは「タンポポ」のフランス語名で、ハーブとしてはタンポポの根の部分を乾燥させたものを使います。
ダンディライオンには、肝臓の働きを良くする効果があります。お酒を多く飲む人や、脂っこいものを食べる機会が多い人には多くのメリットを与えてくれるハーブですね。
他の働きとしては緩下作用もあるため、便秘が気になる時にも良いです。
肝臓強化系のハーブにはアーティチョークやウコンといった種類もありますが、苦味が強いので、初めて買うならダンディライオンまたはミルクシスルというハーブがおすすめです。
⑥エルダーフラワー
エルダーフラワーは、和名で西洋ニワトコという木の花のことをいいます。
「インフルエンザの特効薬」という別名があり、風邪や花粉症で鼻水が出るといったカタル症状がある時に、その不快感を鎮める効果があります。また、発汗作用や利尿作用があり、デトックスにも良い働きがあるとされます。
伝統的にエルダーフラワーはハーブティーだけでなく、シロップやコーディアルに加工して使われてきました。風邪の引き初めなどに、よくおすすめされるハーブです。
⑦ネトル
ネトルは、西洋イラクサという植物の葉を乾燥させたものです。血液をきれいにする効果があるため、アレルギー体質の改善に用いられています。
花粉症がある場合、エルダーフラワーと一緒にブレンドして飲むと良い効果が。実際に、「今年は症状が出なかった!」という声もあるので試す価値はあるかと思います。
ミネラル類が豊富で、カリウムによる利尿効果や、鉄分やビタミンCによる健康状態の向上にもうれしいメリットがあります♪
ハーブティーにすると緑色の色素・クロロフィルが多いので、緑みの強いお茶になります。やや草特有の香りがあるので、他のハーブとブレンドした方が飲みやすくなります。
⑧パッションフラワー
パッションフラワーは鎮静効果(神経の興奮を抑える働き)が高いことで知られ、心身のこわばりや疲れをほぐす効果があることで知られています。
仕事などで緊張感が続き、不眠や不安、頭痛などの症状が現れている時に、ハーブティーのブレンドに加えると不思議と心が落ち着きます。
作用が穏やかなので、年齢問わず使いやすいのもうれしいポイント。神経のリラックス状態が続くと眠くなってくるので飲みすぎはNGですが、使いやすいハーブです。
⑨リンデン(フラワー)
リンデンフラワーは、和名で西洋ボダイジュという木の花を使ったハーブで、リラックス効果が高く、不眠や不安の症状がある時に活用されています。
体がリラックスしてほぐれると血管の収縮が収まり、血流の流れが良くなるため、高血圧が気になる時のハーブとして紹介されることもあります。また、リンデンに含まれる植物成分には保湿作用があるとされ、化粧品類に使われることもあるようです。
ハーブティーはお花の甘い香りがあるのが特徴で、上品な香りがします。ハーブティーを作ったら是非香りを嗅いでみてくださいね。
⑩マルベリー
マルベリーは桑(西洋クワノキ)の葉のことを言います。紛らわしいですが、マルベリーというのは英語の植物名で、メディカルハーブとして使うのは果実ではなく葉の方です。
マルベリーの特徴的な働きのひとつが、「血糖値の上昇を抑える」という作用です。血糖値は食後、急激に上がる場合が多いため、食前にマルベリーのハーブティーを飲むことで上昇を抑えることができます。
さらに、ハーブの中ではミネラル類が豊富で、鉄や亜鉛など健康に役立つ栄養素が多く含まれています。鉄分不足を感じる時にハーブティーのブレンドに加えてみると良いでしょう。
今回紹介したハーブをまとめると…
今回紹介した、初めての人でも使いやすいハーブの薬効についてまとめるとこんな感じになります。
ハーブの名前 | 効果・効能 |
---|---|
ジャーマンカモミール | リラックス、不眠・不安の解消、健胃、女性の不調の解消など |
ローズマリー | 抗酸化、抗菌、血行促進、記憶力・集中力UP |
エキナセア | 免疫力UP、抗菌、創傷治癒 |
ペパーミント | 抗菌、健胃、記憶力・集中力UP |
ダンディライオン | 肝臓機能の強化、便秘の解消 |
エルダーフラワー | アレルギー対策、鼻水の鼻づまりの解消、デトックス |
ネトル | アレルギー対策、血液をきれいにする、デトックス |
パッションフラワー | 緊張の緩和、頭痛の解消 |
リンデン | リラックス、不眠・不安の解消 |
マルベリー | 血糖値の上昇を抑える、鉄分補給 |
自分に合いそうなハーブは見つかりましたか?
ブレンドは特に厳密なルールがあるわけではないので、複数の種類を組み合わせて好きな風味のハーブティーを作ることができます。
まとめ
初めてメディカルハーブを試す時、どんなハーブが良いのか迷ってしまいますよね。
ハーブ(薬草)と呼ばれる植物の数はたいへん多く、主要な種類だけでもざっと見て500種以上はあります。
じゃ、どれがいいんだ!となりますが、日本で入手しやすくかつ効果の高い種類には今回紹介したようなハーブがあります。
幸いドライハーブはあまり高価なものではなく、10gなど少量から販売してくれるショップも見かけるので、「軽い症状で薬を使うのはちょっと…」という時に、手軽なセルフケア方法としてハーブを活用してみてくださいね♪