以前に「ハーブティーのブレンドをする方法・コツ」という記事を書いたので、今回はその記事をベースに色々なブレンドを考えてみました。
通常180cc~200cc(1人前)のお湯に対して、3gのドライハーブを入れた時の分量をベースにしています。
3gはだいたいティースプーン山盛り2~3杯くらい。少ない量なのですぐに作れます。
不眠・リラックス・胃腸の不調・便秘・肌の不調のカテゴリーごとに、ブレンドを2例ずつ紹介します。
ブレンドについて
ハーブティーを作る時は最低でも以下のものが必要です。ポットは蓋つきのものを選びます。
- ハーブ:3g
- 熱湯:180cc~200cc
- ティースプーン
- ハーブティー用のポット
この記事で記載している「1杯」とはティースプーン1杯分のことです。
ティースプーン1杯は約1g~1.5g。ハーブティー一杯につき3gを目安にブレンドを考えています。
ハーブティーの詳しい作り方はこちらで紹介↓
不眠
緊張感を和らげてぐっすり安眠
- バレリアン:1杯
- パッションフラワー:2杯
不安・緊張が原因の不眠によく効くブレンドです。
パッションフラワーとバレリアンどちらも自律神経の興奮を鎮める鎮静作用があり、特にバレリアンは安眠効果が高いです。
味的にもあまりクセはなく飲みやすいハーブティーです。
気持ちの落ち込みがある時に
- レモンバーム:1杯
- レモンバーベナ:1.5杯
- セントジョンズワート:0.5杯
精神をリラックスさせるハーブの組み合わせ。「ハーブティーの女王」レモンバーベナ(ベルベーヌ)をベースにレモンの香りがするお茶です。
セントジョンズワートはプチ鬱がある時に良いといわれ、気持ちを明るくする働きがあることで知られます。
レモンバームは健胃作用があるため、胃の不調がある時にも有効です。
リラックス
気持ちを明るくするブレンド
- オレンジフラワー:1杯
- ローズ:0.5杯
- パッションフラワー:1杯
柑橘系の酸味を感じる爽やかな香りには、心身のリラックス効果があります。オレンジフラワーは甘い香りがあり、ブレンドに加えると優しい風味になります。
ローズにも花の華やかな香りがあり、その香りには気持ちの明るさを取り戻す効果があるといわれています。
心を落ち着かせたい時のブレンド
- ジャーマンカモミール:1.5杯
- レモンバーム:0.5杯
- リンデン:1杯
いずれも鎮静作用があり、緊張や不安を落ち着かせ気分をリラックスさせたい時に役立つブレンドです。
リンデンにも甘い風味があり上品でマイルドな味わいです。また、心身の緊張を和らげ血管を拡張させる働きがあるたあめ、血圧が気になる時にもおすすめ。
疲労回復
心身の疲労回復によいブレンド
- マテ:1杯
- ゴツコーラ:1杯
- グリーンティー(緑茶):1杯
心身の疲労を回復させるブレンドです。マテは肉体疲労を回復させ、神経を刺激する働きがあるのですがやや苦みがあります。
そこで神経を強化し、味的にもまろやかなゴツコーラとグリーンティーを加えることで苦味を抑えつつ精神の疲れもほぐします。
肉体疲労の回復に役立つブレンド
- ローズヒップ:1杯
- ハイビスカス:1.5杯
- レモンバーム:0.5杯
ビタミンCが豊富なローズヒップと、エネルギー代謝時に役立つクエン酸を多く含むハイビスカスの組み合わせです。
ハイビスカスは酸味が強いので、レモン系のハーブを入れるとおいしくなります。
胃腸の不調
気分をスッキリさせたい時のブレンド
- ジャーマンカモミール:1杯
- フェンネル:1杯
- ペパーミント:1杯
胃炎や胃けいれんを鎮めるジャーマンカモミールと、消化促進作用と駆風作用のあるフェンネル、気分をスッキリさせるペパーミントの組み合わせです。
胃もたれなどの症状があるときや、腸内ガスが溜まる時にどうぞ。
胃腸の不調を整える甘めのブレンド
- ジャーマンカモミール:1.5杯
- シナモン:0.5杯
- アニス:1杯
いずれのハーブも胃腸の不調を整えて、健康な状態にする働きをもちます。
また、リンゴの香りがするジャーマンカモミールに甘い香りを持つアニス、甘味と辛味を持つシナモンをブレンドし甘いお茶にしてみました。
アニスには腸内ガスを排出する作用が、シナモンには血行を良くする効果もあります。
便秘
緊張やストレスによる便秘がある時のブレンド
- バードック:1杯
- パッションフラワー:1.5杯
- レモンバーム:0.5杯
バードックは日本でいうゴボウのことです。バードックは食物繊維が豊富で、腸内から便を排出させるのを助ける働きがあります。
パッションフラワーやレモンバームには、鎮静作用により緊張感をほぐして体をリラックスさせる効果があります。
緊張が続くと内臓の働きが悪くなりがちなので、ブレンドにも良いと思います。
緩下作用とビタミンCを活用するブレンド
- ダンディライオン:1杯
- フェンネル:1杯
- ローズヒップ:1杯
ダンディライオンとローズヒップは緩下作用があり、便秘の改善に役立ちます。
便秘は肌の不調につながることがあり、ローズヒップに多く含まれるビタミンCにも肌を整える働きがあります。そのため、肌の不調にも良い効果が期待できます。
フェンネルには胃腸を刺激する作用があり、便秘に伴う腸内ガスを解消させる働きがあります。
肌の不調
デトックスして体の内側からきれいにするブレンド
- ダンディライオン:1杯
- ローズヒップ:1杯
- エルダーフラワー1杯
緩下作用のあるダンディライオンと、利尿作用のあるエルダーフラワーで体内の毒素を排出します。
ローズヒップに多く含まれるビタミンCは、肌のターンオーバーを助けてくれます。抗酸化作用のあるハーブや、保湿・美白などに効果のあるハーブなどを加えることもできます。
血液をきれいにするブレンド
- ネトル:1杯
- エルダーフラワー:1杯
- カレンデュラ:1杯
浄血作用があり多くの栄養素を持つネトルを活用して、体質改善を目指すブレンドです。
カレンデュラの解毒作用に加えて、エルダーフラワーの利尿作用で老廃物のデトックスを行います。
ネトルとエルダーフラワーは春季療法にも使われるので、花粉症など春のアレルギーを抑える働きもあります。
まとめ
今回は、不眠・リラックス・胃腸の不調・便秘・肌の不調をテーマに合計10例のブレンドを紹介しました。
中にはハーブティーでよく見かける組み合わせもあります。
上記のうち定番といわれるであろうブレンドは、
- パッションフラワー+バレリアン
- ハイビスカス+ローズヒップ
- ネトル+エルダーフラワー
あたりかと思います。
ブレンド自体にルールはない(誰でも飲めればOK的な)ので、色々アイデアを考えるのは楽しいですよ。
自作のブレンドを考える時の参考になればと思います。