レッドクローバー|ハーブの特徴・効能/効果・主な使い方・歴史 学名の由来や味・香りについて

レッドクローバー|植物の特徴・効能/効果・主な使い方・歴史 学名の由来や味・香りについて
目次

レッドクローバーの特徴・形状

  • クローバーの一種で、春から夏にかけて赤紫色の花が咲く
  • 女性ホルモンの調整作用があり、女性疾患に用いられる
  • 大豆にも含まれるイソフラボンが配合されている

レッドクローバーは、マメ科シャジクソウ属の多年草で、ヨーロッパ、西アジア~北西アフリカ地域を原産地とします。

和名ではムラサキツメクサ・アカツメクサとも呼ばれるハーブ。特徴的な模様の葉とかわいらしい花で知られていますね。

庭づくりでも彩のある植物として活躍してくれます。

植物的な特徴

レッドクローバーの草丈は30~60cm、植物全体に褐色の柔らかい毛が生えるのが特徴で、茎には3枚の小葉で構成される葉が互生します。

小葉は長さ2~3cmほどの先の尖った楕円形をしており、葉の表面にはVのような形の緑白色をした模様があります。葉の裏側には白い毛が、葉の縁には鋸歯(ギザギザ)があります。

5月~8月に茎先に赤紫色の花が密集します。花は1.5cmほどの大きさをした総状花序で、約30~100個の小さな花で構成されており、全体で見ると丸みのある独特の形です。

レッドクローバーの作用

レッドクローバーは女性ホルモンのバランスを調整し、生理不順や生理痛、月経前症候群(PMS)、更年期障害などの症状を改善する働きがあるとされています。

この作用は大豆にも含まれるイソフラボンによるものです。レッドクローバーは数種のイソフラボンが含まれますが、中でもゲニステインが豊富で、女性ホルモン様作用がありエストロゲンに似た働きをします。

そのため、更年期に女性ホルモンの分泌が減ることで起きる、発汗、気分の浮き沈みなどの諸症状を抑えるのに使われてきました。エストロゲンが多すぎても少なすぎても不調が起こりますが、抗エストロゲン作用を持つため、微妙な過不足の調整をしてくれます。

また、ゲニステインには発がん予防効果や抗腫瘍作用などがあるとされています。他にも抗炎症、鎮静、抗菌作用があり、風邪・気管支炎予防や咳止めのほか、神経の高ぶりを鎮める働きを持ちます。

適応

ホルモンバランスの調整、更年期障害、風邪、気管支炎、咳など

一般的にハーブは穏やかな作用を持ち、体に無理なく影響を与えますが、必ず効果が表れるものではありません。妊娠中・授乳中、持病がある場合や医薬品を常用している場合はハーブの使用を控えるか、事前に医師の判断を仰ぐようにしてください。

主な作用

  • 抗菌作用
  • 抗炎症作用
  • 緩下作用
  • 催乳作用
  • 鎮静作用
  • ホルモン様作用

禁忌・副作用

  • 女性ホルモンに似た働きをする成分が含まれます。ホルモンバランスに乱れが生じる可能性があるため、妊娠中や授乳中の使用は避けた方が良いでしょう。
  • 乳がん、子宮内膜症、卵巣がん、子宮がん、子宮筋腫などの病歴がある場合も、使用は控えます。
  • 血液凝固作用があるため、ワルファリンなど血液凝固剤との併用はしないでください。

安全性・相互作用

安全性クラスⅠ…適切な使用において安全
相互作用クラスA…相互作用が予測されない
『メディカルハーブ安全性ハンドブック第2版』より

レッドクローバーの主な使い方

使用部位
  • 花穂

レッドクローバーは主にハーブティーに使用されています。

ハーブティー

更年期に起こりがちな気分の落ち込み、不安の状態や、生理不順などにティーが利用できます。シングルでも飲めますが、あまり味はないので香りがあるハーブとブレンドするとおいしく飲めます。

リンゴの味がするジャーマンカモミール、女性疾患に効能があるとされるレディスマントルなどがブレンドしやすいでしょう。

料理

あまり料理に出るイメージはありませんが、レッドクローバーの花と葉は食用でき、エディブルフラワーとして付け合わせなどに利用できます。

薬用

咳やのどの痛みを抑える作用があるといわれるため、ティーをうがい薬にして利用します。目の洗浄に使うこともできます。

その他

特徴的な三葉と赤くてかわいい花を持つハーブで、お庭のグラウンドカバーにも人気です。また、牧草や家畜の飼料として栽培されており、緑肥として土壌を肥沃にする効果も認められています。

味・香り

すがすがしい草の香りで、さっぱりしたあまり特徴のない味。

レッドクローバーの基本情報

学名Trifolium pratense
英名Red clover
和名・別名ムラサキツメクサ(紫詰草)、アカツメクサ(赤詰草)
科名マメ科シャジクソウ属
分類多年草
原産地ヨーロッパ~西アジア、北アフリカ
使用部位花穂
主要成分フェノール配糖体、フラボノイド、クマリン、シアン配糖体、イソフラボン類(ダイゼイン、ゲニステイン)、サリチル酸塩など
作用抗菌、抗炎症、緩下、催乳、鎮静、ホルモン様
適応ホルモンバランスの調整、更年期障害、風邪、気管支炎、咳など

語源・由来

属名のTrifoliumはラテン語で「三葉」の意味で「tres(三)」と「folium(葉)」の組み合わせでできた言葉です。 pratenseは「牧場に見られる」という意味のラテン語です。

歴史・エピソード他

レッドクローバーは古代ギリシャ・ローマ時代から薬用されていたハーブで、同時に家畜の飼料になるため、放牧・干し草用に栽培されてきました。

5000年の歴史を持つインドの伝統医学・アーユルヴェーダでも用いられたハーブで、女性の健康維持や不妊治療などに使われてきました。鎮静、鎮痙、去痰、抗炎症などの薬効があるとされています。

その後、1650年頃になるとイギリスに広がり、イギリスの入植者によってアメリカ大陸にも伝えられました。ネイティブアメリカンは咳や痛風、ガンのためにこのハーブを利用したそうです。

中世のイギリスでは、レッドクローバーが持つ3枚の小葉はそれぞれ「神・キリスト・精霊」の三位一体の意味を持ちました。日本には明治時代頃に牧草として、シロツメクサと共に伝わったようです。

参考文献

¥1,540 (2021/10/18 13:13時点 | Amazon調べ)
目次
閉じる