フィーバーフュー|ハーブの特徴・効能/効果・主な使い方・歴史 学名の由来や味・香りについて

フィーバーフュー|植物の特徴・効能/効果・主な使い方・歴史 学名の由来や味・香りについて
目次

フィーバーフューの特徴・形状

  • 和名を「ナツシロギク」というキク科のハーブ
  • 花粉症などのアレルギー症状を抑える「天然の抗ヒスタミン薬」
  • 片頭痛に効果があるといわれるハーブの1つ

フィーバーフューはキク科ヨモギギク属の多年草で、アジア西部やバルカン半島が原産地です。

ヨーロッパなどで古くから薬用され、庭に植えられてきたハーブで、和名ではナツシロギク(夏白菊)と呼ばれます。

見た目がジャーマンカモミールに似ており、以前は属名がジャーマンカモミールと同じMatricaria(マトリカリア)だったため、フィーバーフューもマトリカリアと呼ばれることがあります。

植物的な特徴

草丈30~80cmほどで、柑橘系の香りを持つ葉は羽状で深く裂け、避けた部分がさらに細かく分かれます。葉は黄緑色で茎に互生し、よく茂ります。

5月~7月になると茎先に直径10~25mmほどの頭花を咲かせます。花弁は白くロゼット状に配置され、中心には黄色の筒状花があります。果実は種子と一体なった痩果です。

効果・効能

フィーバーフューは、アレルギーを引き起こす物質の1つであるヒスタミンの放出を抑えるため、花粉症や喘息などの症状を和らげます。別名では「天然の抗ヒスタミン薬」と呼ばれます。

また、フィーバーフューに含まれるパルテノリドという成分が、脳の血管を収縮させるセロトニンの分泌を減らして片頭痛や光過敏症、吐き気などの症状を鎮めます。血管が拡張されて血行が良くなるため、肩こりや腰痛にもよいでしょう。

パルテノリドは炎症の原因物質であるプロスタグランジンを抑制する働きがあるといわれ、上記の作用と合わせてリウマチや関節痛の症状にも効果を発揮します。

そのほか、苦味によって唾液や胃液の分泌を促し、消化を良くして消化不良や胃もたれを解消します。通経作用により生理不順にも効果を持つといわれます。

適応

片頭痛、リウマチ、関節炎、生理不順、喘息・花粉症などのアレルギー症状、消化不良など

一般的にハーブは穏やかな作用を持ち、体に無理なく影響を与えますが、必ず効果が表れるものではありません。妊娠中・授乳中、持病がある場合や医薬品を常用している場合はハーブの使用を控えるか、事前に医師の判断を仰ぐようにしてください。

主な作用

  • 消炎作用
  • 鎮痛作用
  • 血管拡張作用
  • 抗血栓作用
  • 消化促進作用
  • 通経作用

禁忌・副作用

  • 幼児、妊娠中、授乳中、キク科アレルギーがある人は使用を避けます。
  • アスピリンやワルファリンなどの抗凝固薬を使用している場合や、片頭痛の薬を使用している場合も注意が必要です。
  • ごくまれに口内炎や胃腸の不調が起こることがあります。長期摂取も避けましょう。

安全性・相互作用

安全性クラス2b…妊娠中に使用しない
相互作用クラスA…相互作用が予測されない
『メディカルハーブ安全性ハンドブック第2版』より

フィーバーフューの主な使い方

使用部位

フィーバーフューは主にハーブティーに使用されています。

ハーブティー

やや苦味のあるハーブなので、三温糖やはちみつを加えると味がまろやかになります。アレルギー症状のあるとき、片頭痛・生理痛があるときや、消化不良時にティーを飲むと症状の緩和が期待できます。

その他

乾燥させた葉は衣類の間に入れると虫よけになります。虫刺されには乾燥させた葉の浸出液を塗ります。

味・香り

爽やかな香りとかすかな苦味がある。

フィーバーフューの基本情報

学名Tanacetum parthenium
英名Feverfew
和名・別名ナツシロギク(夏白菊)
科名キク科ヨモギギク属
分類多年草または一年草
原産地アジア西部、バルカン半島
使用部位葉、花
主要成分タンニン、精油
作用消炎、鎮痛、血管拡張、抗血栓、消化促進、通経、子宮刺激
適応片頭痛、リウマチ、関節炎、生理不順、喘息・花粉症などのアレルギー症状、消化不良など

語源・由来

属名のTanacetumは、tanazitaというラテン語の古い名で、「不死」を意味するギリシャ語athanasiaが由来です。種小名のpartheniumは「乙女の」という意味があります。

歴史・エピソード他

フィーバーフューは古代ギリシャ時代から、片頭痛や炎症、月経困難、発熱など効く治療薬して使われてきました。当時は葉を煎じたり、生の葉を噛んで服用しており、パルテノン神殿から落下した人をこのハーブが救ったという伝説が残されています。

1世紀ローマの医師ディオスコリデスは、フィーバーフューを抗炎症剤として記録しています。17世紀以降も頭痛に対する効能が高く評価されており、ロンドンの薬屋でも売られていました。

17世紀に活躍したハーバリストの一人、ニコラス・カルペパーによれば、フィーバーフューは金星が支配するハーブで、女性の味方として子宮を健康にする作用を持つといいます。他にも「すりつぶした葉を頭に当てると風邪による頭痛、めまいに効く」など様々な処方が行われていました。

同時代のハーバリストのであるジョン・ジェラードは著書『The Herbal』の中で、風による浮遊感や気持ちの沈んでいると気にフィーバーフューのティーが良いと記述しています。

1978年に片頭痛の解消にフィーバーフューの葉が役立ったという記事が掲載されると、その薬効が注目を浴び、1980年代に入って研究が進みました。

日本にはアメリカ経由で明治初期に薬草として伝わりました。

参考文献

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