ウィッチヘーゼル|ハーブの特徴・効能/効果・主な使い方・歴史 学名の由来や味・香りについて

ウィッチヘーゼル|植物の特徴・効能/効果・主な使い方・歴史
目次

ウィッチヘーゼルの特徴

  • 独特な形の黄色い花が咲く
  • 皮膚炎やかゆみの解消、皮膚の消毒に役立つ
  • 「魔女が宿る木」と呼ばれ、占いに使われていた

 

ウィッチヘーゼルは、アメリカ東部~カナダ原産のマンサク科の落葉低木で、メキシコにも分布しています。

日本名を「アメリカマンサク」といい、学名の「ハマメリス(Hamamelis)」と呼ばれることもあります。日本固有のマンサクはウィッチヘーゼルと種類が異なりますが、生薬名を「満作葉(マンサクヨウ)」といい薬用としては同じような使われ方をしてきました。

ネイティブアメリカンが皮膚の疾患など用い、開拓時代に引き継がれたため、北アメリカでは「家庭の常備薬」と呼ばれることがあります。

植物の特徴

樹高は5~10mほど、葉は明るめの緑色で楕円形で筋がしっかり入っているのが特徴です。

10~11月になると細長く黄色い花弁が10本ほど生えた独特な形の花(小さな果実に黄色のサフランの柱頭がくっついたみたいな形)が咲きます。

効果・効能

ウィッチヘーゼルは皮膚病・疾患などに幅広い効果を持ちます。

ウィッチヘーゼルはタンニンによる抗菌・抗炎症作用があり、日焼けや虫刺されなど軽度の皮膚炎や、目のかゆみ止めに活用されています。同じく痔、のどの痛み、口内炎、歯肉炎にも効果があるとされ、収れん作用によって肌を引き締め保護します。民間療法では切り傷の止血にも用いられました。

この収れん作用は欧米で評価が高く、水蒸気蒸留して作られた「ウィッチヘーゼルウォーター(ハマメリス水)」は化粧水にも用いられています。実際、フランスでは髭剃り後のスキンケアにこの芳香蒸留水が使われることがあるようです。

また、静脈保護作用があるとされ、ドイツでは下痢や静脈瘤予防にも使用されています。静脈瘤は痛み、かゆみ、疲労感の原因となるため、体の内側からのケアが目指せます。

適応

小児&成人の下痢、軽度外傷、口腔粘膜の炎症、痔疾、静脈瘤、月経多過

効果については人によって感じ方が少しずつ異なります。ハーブの使用について、妊娠中・授乳中、持病がある、薬を常用しているなどの場合、注意が必要になることがあります。

主な作用

  • 抗菌作用
  • 抗炎症作用
  • 収れん作用
  • 静脈保護作用

禁忌・副作用

特に知られていません。タンニンに敏感な場合は、胃に不快感を感じることがあります。

安全性・相互作用

相互作用クラスA…相互作用が予測されない
安全性クラスⅠ…適切な使用において安全
『メディカルハーブ安全性ハンドブック第2版』より

主な使い方

使用部位
  • 化粧品

 

ハーブティー

ウィッチへーゼルの葉を使ったハーブティーは、カテキンなどのタンニンが含まれるので渋味があり、飲むとのどのあたりがキュッと引き締まります。のどや口内の炎症がある時に飲むと、殺菌効果があります。

化粧品

ウィッチヘーゼルの葉・樹皮から抽出したエキスは、化粧品に活用できる植物成分として注目されています。

ウィッチヘーゼルの小枝を蒸留して作られるウィッチヘーゼルウォーターは、伝統的な芳香蒸留水の1つで、毛穴を引き締め肌の水分・油分のバランスを整えてくれます。また、ウィッチヘーゼルウォーターを作る過程でタンニンは失われますが、同様の薬効があり、ニキビケアや肌荒れなどに良い効果をもたらします。

爽やか・ウッディな香りで男女問わず使いやすく、米国食品医薬品局(FDA)によって市販薬として認められているため、安全性が高いのもポイント。手作り化粧品の基材として使うのも良いでしょう。

味・香り

独特な渋みや辛みのある味。

ウィッチヘーゼルの基本情報

学名Hamamelis virginiana
英名Witch hazel
和名・別名アメリカマンサク(満作、万作、金縷梅)
科名マンサク科、マンサク属
原産地北アメリカ
分類落葉低木
使用部位
主要成分タンニン(カテキン、プロアントシアニジン)、フラボノイド、精油など
作用収れん、防腐、止血、静脈保護
適応小児&成人の下痢、軽度外傷、口腔粘膜の炎症、痔、静脈瘤、月経多過

語源・由来

Hamamelisはギリシャ語のhama「同時」とmelon「リンゴ」を組み合わせたもので、花と果実が同時についていることにちなみます。 種小名のvirginianaは「バージニア州の」という意味です。

ウィッチヘーゼルのwitchは、本来の意味である魔女には関係なく、古英語のwych「しなやかで曲げやすい木の枝」に基づいた言葉とされています。hazelは樹木の「ハシバミ」です。

和名のマンサクは「先ず咲く」が訛ったものとも、マンサクが花をたくさんつける年には豊作になるという言い伝えによって「万作」と呼ばれるようになったともいわれています。

歴史・エピソード他

アメリカの先住民・インディアンはウィッチヘーゼルを薬として皮膚炎や傷、目のかゆみなどに用いていたといわれています。インディアンたちの間では、ウィッチヘーゼルの樹皮を煎じて作ったエキスが薬として使われたそうです。

17世紀にアメリカ開拓が始まるとインディアンたちの薬草に対する知識は、イギリスから渡ってきたピルグリム・ファーザーズ(ピューリタン(清教徒))や、エクレクティック派(折衷主義)の医師たちに引き継がれ、利用・研究が行われました。

スピリチュアルなエピソード

ウィッチヘーゼルはスピリチュアルとも魔術・縁の深い植物で、その名の通り「魔女が宿る木」といわれています。

由来は不明確ですが、北米大陸の先住民がこの木の枝を「占い棒」に使っていたため「魔女(witch )のハシバミ(hazel)」と呼ぶようになった、この木は様々な薬効を持ち不思議な力があるから、などいくつかの説があります。

コモンヘーゼルは様々な神話・伝説に登場し、丈夫な木材として世界各国で加工され日常に用いられてきました。ギリシャの太陽神アポロンの持つ「ケリュケイオンの杖」はヘーゼルで作られたものですし、ケルト神話ではハシバミの実は叡智を意味しました。

ハリー・ポッターシリーズにもヘーゼルの杖が登場します。

参考文献

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