イブニングプリムローズ(月見草・メマツヨイグサ)|ハーブの特徴・効能/効果・主な使い方・歴史 

イブニングプリムローズ(月見草・メマツヨイグサ)|植物の特徴・効能/効果・主な使い方・歴史
目次

イブニングプリムローズの特徴

  • 初夏~秋の夕方に黄色い花が咲く
  • 皮膚疾患、女性特有の不調に効能がある
  • 「月見草」と呼ばれ、オイルが保湿や免疫の強化に使われる

北アメリカ原産ですが、欧州や南半球など世界各地で帰化し分布するハーブです。日本では1920年代に確認され、道端や荒れ地、河原などに自生しています。

「月見草」と呼ばれることもありますが、月見草と呼ばれる植物はアカバナ科マツヨイグサ属全体を指すこともあります。また、黄色い花を咲かせるのが待宵草、白い花を咲かせるのが月見草と分類されることもあるそうです。

名称に関しては紛らわしい部分もありますが、英語の「イブニングプリムローズ」といえば通常メマツヨイグサのことを指します。

植物の特徴

高さは50㎝~150㎝で、明るい黄色の花と、先端のとがったゆるやかな波状の鋸歯(ギザギザ)を持った葉が特徴です。二年草または越年草で、初夏から秋の初めにかけて直径5~6㎝ほどの花を咲かせます。

この時期の夕方に、花が咲いている時だけ甘い香りが漂うので「夕方のさくら草」とも呼ばれています。

効果・効能

イブニングプリムローズは主に皮膚疾患や炎症の改善、女性特有の不調に効果があり、体質改善に使用されます。

特にイブニングプリムローズの種子を使用した月見草油にはγ-リノレン酸が含まれており、生理活性物質エイコサノイドを活性化させる働きがあります。そのため、女性ホルモンのバランスを整え、月経前症候群(PMS,生理痛、関節リウマチなどに効果があるとされています。

また、皮膚の健康に役立つ不飽和脂肪酸のリノール酸が含まれるため、アトピー性皮膚炎等、アレルギー性のかゆみを伴う皮膚疾患の改善、コレステロール値の抑制、血圧の正常化などにも効能があります。

他にも湿疹に効果があるといわれていますが、こちらは科学的証拠が不十分なようです。上記以外では、末端の血流を促す作用もあり、糖尿病性の神経障害にも使われます。

適応

月経痛・月経前症候群・更年期症状・湿疹・リウマチなどのアレルギー疾患

効果については人によって感じ方が少しずつ異なります。ハーブの使用について、妊娠中・授乳中、持病がある、薬を常用しているなどの場合、注意が必要になることがあります。

主な作用

  • 抗炎症作用
  • 抗酸化作用
  • 湿疹緩和作用

禁忌・副作用

特に知られていません。

安全性・相互作用

安全性クラスⅠ…適切な使用において安全
相互作用クラスA…相互作用が予測されない
『メディカルハーブ安全性ハンドブック第2版』より

イブニングプリムローズの主な使い方

使用部位
  • 若葉
  • 種子

 

イブニングプリムローズは主にハーブティー、料理、美容目的で使用されています。

ハーブティー・料理

花と若葉は生でも食べられ、若葉は茹でて和え物にすることもできます。ドライの花部は乾燥させることでティーとしての利用ができます。

月見草油

イブニングプリムローズの種子を低温圧搾したオイルは「月見草油」と呼ばれ、リノール酸やγ-リノレン酸が豊富に含まれています。免疫系の強化やアレルギー、炎症、老化、ホルモンバランスなどを整えます。

リノール酸は優れた保湿効果を持つため、肌のざらつきを解消し、γ-リノレン酸は皮膚細胞の防御機能を助け、肌にバリア効果をもたらしまします。そのため月見草油は湿疹、皮膚炎、ニキビの症状にといった肌トラブルに良い効果が期待できます。

その他

薬用としてチンキ、クラフトとしては染物の染料としても使用できます。

味・香り

スーッとしたさわやかな草の香りで、えぐみや苦さのある味。

イブニングプリムローズの基本情報

学名Oenothera biennis
英名Common evening primrose
和名・別名月見草、メマツヨイグサ(雌待宵草)、アレチマツヨイグサ
科名アカバナ科マツヨイグサ属
原産地北アメリカ
分類二年草
使用部位種子
主要成分油脂(リノール酸、γ-リノレン酸)、タンニン(カテキン、エラグ酸)、プロアントシアニジン
作用γ-リノレン酸の補給による生理活性物質エイコサノイドの活性化
適応月経痛・月経前症候群・更年期症状・湿疹・リウマチなどのアレルギー疾患

語源・由来

属名のOenotheraはギリシャ語のoenos「ワイン」とther「野獣」が由来で、イブニングプリムローズの根に葡萄酒のような香りがあり、野獣がそれを好むためといわれています。他にもonos「ロバ」とthera「狩り」を合わせたという説もあります。

イブニングプリムローズ(Evening・PrimRose)という名は、夕方に咲く花がバラのように見えるためです。

種小名のbiennisは「二年草の」という意味があります。和名のメマツヨイグサ(雌待宵草)は、近縁種のオオマツヨイグサ(大待宵草)よりも花が小さいためにこの名が名づけられました。

歴史・エピソード他

北アメリカを中心に居住していた先住民のブラックフット族は、葉や茎を茹でて食べるほか、根を乾燥させて冬の保存食用に加工しました。熱湯で煮出したお茶は様々な用途に使われ、植物全体は創傷に、葉は軽症の傷や消化器の不良、のどの痛みなどに薬用されたようです。

また、根や葉を蜂蜜で似たシロップが作られ、現在でもせき止めに飲用されたり、打ち身用の湿布に使われています。

ドイツでは夕方に咲く花がナハトケルツェ(ロウソクバナ)と呼ばれます。

参考文献

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