軟膏(バーム)|作り方と材料・おすすめハーブについて 自然由来の基材を使ってしっとり肌を作ろう

軟膏(バーム)|作り方と材料・おすすめハーブ
目次

ハーブでつくる軟膏(バーム)とは?

ハーブに含まれる有効成分を抽出した浸出油にミツロウを加えると、自家製の軟膏(バーム)が作れます。

基本的な使い方は市販されている軟膏と同じで、少量手に取って皮膚の硬くなっている部分や乾燥している箇所に塗って肌を滑らかにします。

チンキや浸出油よりも皮膚に付着する時間が長いため、効果が持続しやすいのが特徴。

肌を乾燥や外部の刺激から守り、皮膚の健康維持に役立ちます。

ハーブや精油などの材料によって効果が変わる

カレンデュラなど肌ケアに役立つハーブを活用すれば、皮膚の炎症を抑えたり、殺菌が行えたりといったプラスαの効果も期待できます。

また、別途精油を加えることもできるので香り付きの軟膏も作れます。

浸出油を作る時に使う植物油やミツロウの種類より薬効が異なってきます。自分の肌質や用途に合った組み合わせを考えてみると良いでしょう。

軟膏の作り方

軟膏(バーム)|作り方と材料・おすすめハーブ

必要な道具

  • ビーカー
  • 竹べら(またはガラス棒)
  • 蓋つき遮光瓶
  • 植物油(浸出油)
  • ミツロウ
  • 精油(香りを付けたい場合は使用)

ハーブを使ってつくる場合は浸出油を準備しよう

ハーブを使った軟膏を作る場合は、事前に浸出油の準備が必要です。

精油(アロマオイル)だけで作る場合はなにかしらの植物油があればOK。

必要な植物油(浸出油)の分量

ミツロウと浸出油の量が1:5ほどの割合になるように作ります。

あくまで目安のため、植物油の量を増やせば固めの軟膏に、減らせば柔らかめの軟膏が作れます。

作る分量ミツロウの量浸出油の量
10ml1.6g8.4ml
20ml3.3g16.7ml
30ml5g25ml

香りが欲しい場合は、好みの精油を3滴~10滴ほど入れることもできます。

作り方

  1. 規定量の浸出油とミツロウを湯煎用のビーカーに入れます。
  2. 水を入れた鍋を火にかけ沸騰させます。その湯につけて湯煎します。
  3. 竹べらでよくかき混ぜて、ミツロウを溶かします。
  4. ビーカーを鍋から引き揚げ、竹べらでかき混ぜます。
  5. 完全に固まってしまう前に保存用の遮光容器に移します。
  6. 軟膏が固まったら蓋をして日付ラベルを張ります。

ポイント

精油を入れる場合は④のタイミングで入れます。成分を均等に分散させるためよく混ぜてください。

植物油の量を多くると柔らかい軟膏に、少なくすれば固い軟膏になります。お好みで調整してください。

保存期間は約3ヵ月ですが、時々使用するだけだと以外に軟膏の減りが遅くなります。そのため、確実に使いきれる分量だけつくるのがおすすめです。

ハーブ軟膏を作る前の注意点

  • 軟膏は保存期間が長め(3ヵ月)なので、作る前に容器を消毒してください。
  • 制作する際も手は清潔な状態になるようしっかり洗います。
  • 火を使うので、火傷に注意には注意が必要です。

軟膏におすすめのハーブ

植物油にハーブを浸して作る「浸出油」を用いるので、基本的には好きなハーブを使えます。ここではハーブ軟膏を作る時によく使われるハーブを紹介します。

ハーブ名効果・効能
カレンデュラ皮膚の炎症を抑えたり、粘膜の修復を行う働きがあります。粘膜を保護して患部の直りを促します。浸出油を使った軟膏は肌荒れに用いられます。
ローズマリー抗菌・抗酸化・血行促進作用があり、この効果を活かしたローズマリー軟膏が良く知られています。シワやシミが気になる人にもおすすめ。
ジャーマンカモミール抗炎症作用や皮膚の組織修復に役立つ働きがあるので、こちらもおすすめ。かゆみなど肌の不調がある時に活用しやすいです。
ラベンダー抗菌力の強いハーブで、殺菌のほか火傷に有効とされています。精油と違い穏やかな香りのオイルができるので、リラックス効果を活用してマッサージなどに使うとよいでしょう。

参考文献

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