浸出油(植物油)の作り方|ハーブの成分を抽出して製剤に役立てる 軟膏やマッサージオイルに活用!

浸出油(植物油)の作り方|ハーブの成分を抽出して製剤に役立てる
目次

浸出油(植物油)とは?

ハーブの浸出油とは、植物性の油を使ってハーブに含まれる脂溶性成分を抽出する剤型のひとつです。

脂溶性成分にはビタミン類(A・D・E・K)やカロテノイド、精油などが含まれており、外用剤としてそのまま皮膚に塗ることで火傷や切り傷のケアができるほか、トリートメントオイルとして活用することができます。

また、ミツロウと混ぜ合わせて固めれば軟膏に加工することができるなど、基材としても用いられます。

植物油に含まれる成分に加えてハーブの有効成分が利用できるため、組み合わせを考えれば様々な相乗効果が得られるのがポイント。

保存期間も長めで、約3か月間保存がきくので、オイルを使ったマッサージやクラフト用にストックすると便利です。

温浸法と冷浸法

植物油の作り方には温浸法と冷浸法の2種類があります。

  • 温浸法・・・熱で2時間ほどハーブの成分を抽出する方法
  • 冷浸法・・・常温で2週間ほどハーブを油に浸して成分を抽出する方法

温浸法はその日のうちに完成するスピードの速さ、冷浸法はハーブと植物油を瓶に入れて漬けるだけという手軽さがメリットです。

植物油を作る前に(注意点)

  • 温浸油を作る際は火の扱いに注意してください。
  • 冷浸剤を作る時は、ハーブを漬け込んで2週間~6週間ほど保存するため、保存容器は使用する前に必ず煮沸消毒します。
  • 冷浸剤を作る時は、保存容器は遮光性ガラス瓶を使用するか、冷暗所で保管します。
  • 保存中に子供や高齢者が誤って飲用しないよう注意します。
¥2,490 (2021/10/15 23:51時点 | Amazon調べ)

温浸油の作り方

必要な道具

  • 鍋(ボウルが入る大きさ)
  • ボウル
  • ガラス瓶
  • 茶こしまたはガーゼ
  • 蓋つき遮光瓶

必要な材料

  • 好きなハーブ … 10g
  • 植物油 … 100ml

植物油は酸化が早いため、酸化を抑えるビタミンEが豊富な小麦胚芽油を、分量の10%程度加えると酸化のスピードを抑えることができます。※入れなくてもOK

ハーブや植物油の分量は必要量に合わせて調整できます。

作り方

  1. ハーブを細かくしてボウルに入れ、ハーブが完全に浸る量の植物油を注ぎます。
  2. 水を入れた鍋を火にかけ、沸騰させます。①のボウルをその湯につけて湯煎します。
  3. ガラス瓶で時々中をかき混ぜながら30分~2時間ほど湯煎します。
  4. 茶こしやガーゼを使って漉し、浸出油だけを保存用遮光瓶に移します。
  5. ふたを閉めたら保存容器にラベルを貼って、使用期限を記します。

ポイント

容器は煮沸消毒するなどあらかじめ消毒を行っておきましょう。

温かい場所で作業するようにします。保存容器の蓋はしっかり密閉し、できた植物油は3ヵ月で使い切るようにします。

冷浸油の作り方

必要な道具

  • 蓋つき広口ガラス瓶
  • ビーカー
  • 蓋つき遮光瓶
  • ガーゼ

必要な材料

  • 好きなハーブ … 5~10g
  • 植物油 … 100ml
  • 小麦胚芽油 … 植物油の10%分

植物油は酸化が早いため、気になるときは小麦胚芽油を10%程度加えます。※入れなくてもOK

必要量に合わせて調整できます。

作り方

  1. ガラス瓶にハーブを入れ、ハーブが完全に浸る量の植物油を注ぎます。
  2. 蓋を確実に閉めて温かい場所に置き、1日1回瓶を振って中身を混ぜながら2週間漬け込みます。
  3. 瓶の中身をガーゼでこし、ビーカーに浸出油だけを移します。
  4. ビーカーの浸出油を保存用遮光瓶に移します。
  5. ふたを閉めたら保存容器にラベルを貼って、使用期限を記します。

ポイント

容器は煮沸消毒するなどあらかじめ消毒を行っておきます。

瓶の中のハーブが完全に油に浸っているかチェック。瓶を振るとハーブの成分が抽出されやすくなります。③で漉す際は、ガーゼに残ったハーブもしっかり絞ります。

保存容器の蓋はしっかり密閉し、できた植物油は3ヵ月で使い切るようにします。

浸出油におすすめのハーブ

カレンデュラ皮膚の炎症を抑えたり、粘膜の修復を行う働きがあります。粘膜を保護して患部の直りを促します。浸出油を使った軟膏は肌荒れに用いられます。
ローズマリー抗菌・抗酸化・血行促進作用があり、この効果を活かしたローズマリー軟膏が良く知られています。シワやシミが気になる人にもおすすめ。
ラベンダー抗菌力の強いハーブで、殺菌のほか火傷に有効とされています。精油と違い穏やかな香りのオイルができるので、リラックス効果を活用してマッサージなどに使うとよいでしょう。
セントジョーンズワート肌の炎症を鎮めたり、痛みを抑える働きがあります。植物油との組み合わせ次第で、マッサージオイルとしても役立ちます。
ジャーマンカモミール抗炎症作用や皮膚の組織修復に役立つ働きがあるので、こちらもおすすめ。かゆみなど肌の不調がある時に活用しやすいです。

植物油について

植物性のものなら比較的どれでも使用できます。

ホホバ油やスイートアーモンド油など肌への刺激が少ないものが使いやすいですが、オイルによって保湿、抗酸化など様々な働きがあります。

用途や自分の肌との相性をみて自分に合った植物油を選んでみてください。下は一例です。

効能植物油の名前
保湿アプリコットカーネル油、アボカド油、ウィートジャーム油、イブニングプリムローズ油、カレンデュラ油、カメリア油
抗酸化セサミ油、ヘーゼルナッツ油、マカデミアナッツ油、ローズヒップ油
敏感肌スイートアーモンド油
肌荒れアプリコットカーネル油、アルガン油、カレンデュラ油、ココナッツ油

参考文献

「⁺note」のご紹介


ハーブ・植物療法についての限定記事を公開する
新しいコンテンツができました。
無料会員登録&購入で利用できます。

目次