フェイシャルスチームとは?
フェイシャルスチームは、熱湯で抽出されるハーブや精油に含まれる揮発性成分を利用して、蒸気を肌にあてる方法です。
基本的には蒸気吸入と同じですが、有効な成分を含んだ蒸気は肌に作用し、肌荒れやニキビ、湿疹などの症状をケアしてくれます。
温かい蒸気は肌の血行を良くし皮膚に潤いを与えるため、スキンケア効果も高いのがメリット。
フェイシャルスチームはどちらかといえば保湿や整肌が目的となっており、フェイシャルスチームの蒸気で毛穴を開かせてからスキンケアを行うことで、肌汚れが取りやすくなります。
乾燥肌・脂性肌どちらにも利用できるので、肌質に合わせてハーブを選んでみてください。
また、多くのハーブ・精油の香りには自律神経系を調整する働きがあるため、心身をリラックスさせつつ体の内側から肌の調子を整えることができます。
フェイシャルスチームの行い方
必要な道具・材料
- 洗面器または大きめのボウル
- バスタオル 1枚
- 好きなハーブ … 5g~10g
- 熱湯 … 500ml~1ℓ
ハーブや熱湯の量は好みに合わせて調整できます。濃くなりすぎないように注意!
ハーブと一緒に精油も加えることができます。洗面器なら1~2滴くらいが適量です。
作り方
- しっかり洗顔して顔の汚れを洗い流します。
- 洗面器に必要量のハーブを入れ熱湯を注ぎます。
- バスタオルを頭と洗面器を覆うようにかぶり、顔を洗面器に向けます。
- 約10分を目安に、蒸気を顔全体にあてるようにします。
- ぬるま湯で顔をすすいで完了。
ポイント
フェイシャルスチームを行う際は、容器から顔を20㎝以上は離します。目に精油成分の入った湯気が入ると目の痛みなど刺激を感じることがあるので、必ず目を閉じるようにします。
また、敏感肌の人は5分程度で切り上げるなどして、肌に負担がかからないように調整した方が良いと思います。
ぬるま湯で洗い流した後は、冷水で洗うと肌を引き締めることができます。そのまま普段のスキンケアを行うこともできるので、夜の肌ケアにも良いでしょう。
最後に、作ったお湯は保存ができないので、1回で使い切るようにしてください。
フェイシャルスチームを行う前に(注意点)
- 揮発性の成分は目の粘膜を刺激する場合があるので、必ず目を閉じて行います。
- 熱湯を使用するため顔を近づけすぎないようにします。
- 頻繁に行うと肌が刺激され、かえって逆効果になることがあります。
- フェイシャルスチームは週一回程度にとどめましょう。
- 呼吸器系に痛みがある時は、蒸気で刺激を与える可能性があるため避けた方が良いでしょう。
フェイシャルスチームにおすすめのハーブ
ヨモギ | 肌に様々な効果を与えてくれるハーブの1つで、保湿作用があり肌の乾燥時に有効です。抗菌作用もあるのでニキビ予防や顔の殺菌にもよいでしょう。肌の引き締め効果もあるとされます。 |
ジャーマンカモミール | 炎症を抑える働きがあり、皮膚炎や湿疹、かゆみ、乾燥肌などの症状に用いられます。リラックス効果もあり、ハーバルバスなどにも使えるハーブです。 |
ローズマリー | 抗酸化作用や抗菌作用を持つハーブで、ニキビの原因となる細菌やウイルスを弱らせます。血行促進効果もあり、肌を温めてくれます。 |
ラベンダー | 火傷の痛みや肌の炎症を抑える効果があります。また、抗菌作用を持つためニキビ予防にも役立ちます。ラベンダーの香りはリラックス効果が強いため、緊張感がある時やストレスを感じている時にもおすすめです。 |
ローズ | 華やかなフローラル系の香りで癒し効果が高く、ハーブ、精油共にスキンケアにおすすめです。炎症やアレルギー症状などによく、肌質問わず使えます。 |
リンデン | 保湿効果を持つハーブで、甘い香りがあります。リラックスにも良く、血管の緊張を和らげて血行よくしてくれます。 |
ペパーミント | 強い抗菌・殺菌効果があり、ニキビなどの細菌性の炎症がある時やかゆみがある時に効果的です。スーッとした香りがあり、気分のリフレッシュにも役立ちます。 |
スペアミント | ペパーミントによく似た効果がありますが、ペパーミントよりも肌への刺激が穏やかです。 |
併せて飲みたいハーブティー
フェイシャルスチームで顔表面の殺菌・浄化が行えますが、湿疹やアレルギーなど体内部の不調が原因となる場合は、ハーブティーで体の内面からデトックスを行うとよりよい効果が期待できます。
ダンディライオン
解毒効果があり、水分と一緒に体内の毒素を排出させる作用を持ちます。ダンディライオンの苦味が胃・肝臓の働きを整えるほか、水溶性の食物繊維が含まれ便秘解消にも有効とされています。
胃腸の不調や便秘の症状があると肌にも不調が現れるので、体の内面から調子を整えたい時に役立ちます。
ネトル
浄血作用があり、血液をきれいにする作用があります。鉄分やケイ素、カリウムなどのミネラル類、ビタミン類が豊富で、血液の生成だけでなく水分や毒素のデトックスにも活用できるハーブです。
貧血防止や血行促進に活用されることもあり、血行不良からくる冷え症の解消にも有効です。
ローズヒップ
ビタミンCが豊富でレモンの数十倍もの量が含まれるといわれています。ビタミンCの効果によって毛細血管を強化したり、皮膚のメラニン色素の生成を抑えて日焼けを防ぐ効果などが期待できます。
また、抗酸化作用があり血管の老化やシワ、たるみなどの皮膚の老化防止に役立ちます。