ハーブやアロマなど自然療法に関わる分野を学んでいると、
- 信頼できるデータがない
- 現時点で研究が十分ではない
といった記載に遭遇することがあります。
おおよそ伝統的には「こんな効果がある」と伝えられているけど、科学的にはまだ研究が進んでいない、解明されていないという意味であることが多いです。
このような文面を目にしたとき、素人では効果のある・なしを断定するのは難しいところですが、ハーブのエビデンスを調べるのに役に立つサイトもあります。
ハーブのエビデンスを調べる
ハーブのエビデンスを調べるには以下のようなサイトがあります。
- 「健康食品」の素材情報データベース:https://hfnet.nibiohn.go.jp/
- 食品成分データベース:https://fooddb.mext.go.jp/
どちらも国が企画して作ったデータなので信頼性は高いと考えられます。(海外にも同様のデータベースがあるので、外国のハーブを調べる時はそちらも活用)
そのハーブには効果がある?ない?
以前に眼精疲労に対するアイブライトやブルーベリーの効果が知りたくて、この「「健康食品」の素材情報データベース」を使ったことがあるのですが、アイブライトの項目内に
俗に、「眼精疲労に効果がある」「肝臓の働きを良くする」「アレルギー症状を緩和する」「血糖上昇を抑える」などと言われているが信頼できる十分な情報は見当たらない。
とあり、「眼精疲労に効果あるんじゃなかったの…???」と思った記憶があります。
はっきり「ない」とも書かれていないので、どちらともつかない判定になってしまいますよね。
その効果が完全に「存在しない」という意味でもないので厄介です(;・∀・)
そしてこちらはキャラウェイのケース↓
俗に、「胃腸によい」「風邪によい」「消臭によい」などといわれ、消化不良に対してのみ他のハーブとの併用で有効性が示唆されている。
消化不良には有効性があるといえそうですよね。「ある」と断言されていないので微妙なところではあります…。
とりあえず、このデータベースではそのハーブに関わる論文についても記載されているので、そちらの項目を見ることで現在の効果に対する研究状況が把握できます。
自分に合った食材を探す
ハーブに限らず色々な効果・効能をうたった商品が販売されていますが、「この食品には良い効果がある」ということが証明されていても、人によっては効果を感じられなかったりする場合があります。
また、その人にはほとんど効果が感じられないのに「効果がある」と信じて使い続けるのも問題ですよね。
結局のところ、ハーブにしても普通の食品にしても、自分の体質・体調を観察して自分と相性の良い食材を使っていくことが大切なのではないでしょうか。
いちいちそんなことしていられないから「効果のあるなしがすぐわかる基準」が欲しいわけですが(+_+)
まとめ
自分の関わることであれば、エビデンスがあるかどうかは知っておきたいですよね。
そんな時に上記のようなデータベースは便利です。
「エビデンスが無いかもしれない!ドン!」とやられるとハーブ愛好者としてはちょっと困ることもあります。
ただ、現在医療で使われている合成医薬品などはもともと、薬用植物(ハーブ)から分離された成分を組み合わせたりして作られたものです。
そのため、「ハーブの効果がすべて怪しい」と判断するのは避ける方が良いかと思います。
ハーブ療法、アロマテラピー、栄養学、関係のないところでは歴史などもそうですが、研究の進行に応じて様々なことが解明されると同時に、これまでにいわれてきた定説が変わることがあります。
現在言われている常識は、少しずつ変化していくことを念頭に入れておいた方がよいかもしれません。