【スパイスミックス】エルブ・ド・プロバンス|特徴・料理への活用法・原材料について

【スパイスミックス】エルブ・ド・プロバンス|特徴・料理への活用法・原材料について
目次

エルブ・ド・プロバンスの特徴

エルブ・ド・プロバンスは、南フランスにあるプロバンス地方特有のハーブミックスです。

現地で収穫できるハーブ・スパイスを中心に、プロバンス料理によく使われるハーブを5種類~10種類ブレンドしたもので、中でもクセがなく比較的どんな料理にも合うハーブ・タイムが多めに配合されるといいます。そのため、このハーブミックスは多くの場合すがすがしい爽やかさと甘さを併せ持つ香りをしています。

エルブ・ド・プロバンス「エルブ」はフランス語でハーブという意味。フランス料理系の味わいを作りたい時に便利です。

地中海沿岸は多くのハーブの原産地

フランスの海岸沿いなどの地中海沿岸地域はローズマリーやセージ、タイムなど多くのハーブの故郷でもあります。

原産地の大地で育ったハーブは香りが強まる傾向にあるので、エルブ・ド・プロバンスはハーブ本来の香りを楽しめる調味料。現地では購入する以外に家庭の庭先でもハーブを育てて、自家製のミックスをつくるそうですよ。

エルブ・ド・プロバンスのハーブ

タイム、セージ、ローズマリー、ラベンダー、フェンネル、ローレル、バジルなど

エルブ・ド・プロバンスの味・香り

甘さ・爽やかさがある香りで、料理の奥行きを作るのに活用される。

料理での活用方法

【スパイスミックス】エルブ・ド・プロバンス|特徴・料理への活用法・原材料について

肉や魚の香り付けに良く、フランス(特にプロバンス地方)料理のスープやシチューなどに加えられます。

ナツメグとハンバーグのようにあらかじめ素材に混ぜておくか、調理の途中で追加して風味づけにし、現地では後から加えて使うことはほとんどないといいます。

ハーブの爽やかな香りが消臭に効果的なので肉類のローストや煮込み料理にも〇。物足りなさを感じるときにサッと少量加えることで、上品な香りに仕上がります。それ以外では魚介のスープや香草焼き、マリネ、ピクルスに便利。他の多くのスパイスミックスに比べて辛味などの刺激が少なく使いやすいです。

エルブ・ド・プロバンスに含まれるハーブ・スパイスの種類

タイム

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草丈が低く群生する植物で、白くて可愛らしいお花が咲きます。ハーブの中で最も抗菌力が高いといわれ、葉や茎からスッキリとした香りが漂います。ディルやフェンネルと共に魚料理によく使われており、マリネやピクルス、香草焼きに便利です。

セージ

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抗菌作用や抗酸化作用に優れたハーブで、独特の薬っぽい香りを持ちます。料理ではバターと合わせやすく、ソーセージの風味づけ・防腐に使われるので消臭効果が高め。臭いが強い羊肉にも良いといわれます。

セイボリー

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昔はコショウの代用に使われていたという欧米ではよく見かけるハーブの1つです。コショウに似た辛味があり肉・魚の風味づけに良く、煮込みやドレッシングに便利。消化促進を促すため、消化に時間がかかる素材と一緒に使うと良いといわれます。

バジル

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インドや東南アジアが原産地ですが、エルブ・ド・プロバンスに加えられることがあります。トマトを使った料理と相性が良いので、トマトスープやトマト煮込みにおすすめ。イタリア料理ではピザやパスタにも使われます。チーズやニンニク、レモン汁とも組み合わせやすいです。

フェンネル

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ディルやキャラウェイと同じセリ科ハーブの仲間で、葉と種子、フィノッキオと呼ばれる株元が食用に使われます。薬用に使われる種子には甘さとほろ苦さが混じったような香りがあり、種子を使ったハーブティーは胃腸の不調を整えて腸内に溜まったガスを排出させる働きがあります。

ラベンダー

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ハーブの女王と呼ばれるTHEハーブ。つぼみや花から香る華やかな香りがアロマ・ポプリ・化粧品・フレグランスで大活躍♪

特有の香りが強いので好き嫌いが分かれますが、洋風料理や洋菓子ではラベンダーを少量加えて風味づけにします。クッキーやケーキ、パンなどに加えると香りのよいお菓子になります。

ローレル

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月桂樹とも呼ばれ、カレーや肉料理の風味づけに活躍するハーブ・スパイスです。牛乳を使った料理と相性が良いので、シチューやグラタン、クリーム煮などにおすすめ。牛乳の代わりに豆乳を使った場合でもあまり違和感はありません。

ローズマリー

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スーッとした清涼感が爽やかな香りを作り出します。抗酸化作用に優れており、体の老化を抑制する働きがあるためアンチエイジング効果の高いハーブです。

抗菌、血行促進効果などがあり、美容・健康ともに多くのシーンで役立てられています。料理に使う際はジャガイモと相性良し。肉・魚の臭み消し効果もあります。

エルブ・ド・プロバンスの基本情報

スパイス名エルブ・ド・プロバンス
英名herbes de Provence(フランス語)
原材料セイボリー、タイム、セージ、フェンネル、バジル、ローレル、ローズマリー、ラベンダーなど
発祥フランス

歴史・エピソード

エルブ・ド・プロバンスは伝統的な調味料というわけではなく、プロヴァンス地方の料理によく使われるハーブをスパイス業者が独自にブレンドして売り出したのが始まりだそうです。

そのため、販売が始まった1970年代ごろに生まれたスパイスミックスとされています。

ハーブ・スパイス類の過剰摂取は避けましょう。

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