パセリの特徴
パセリは地中海沿岸原産のハーブの一種で、その独特で爽やかな香りが料理の風味づけに役立ちます。洋食の付け合わせとして、料理の上に良く乗せられていますよね。細かく刻んだパセリを振りかければ料理の彩にもなります。
風味づけや飾りに使われるイメージですが、実は栄養素が豊富な野菜でビタミン類やミネラル類(鉄分やカルシウムなど)が多く摂れます。そのため、美肌づくりや鉄分の補給にも効果的とされています。
パセリの味・香り
独特の青臭い香りで、苦味が強いがほのかな甘みがある。
料理での活用方法
世界中で使われるハーブで、鉄分やビタミン・Cが豊富な栄養価の高い野菜としても人気。生のパセリの葉には爽やかな香りがあるため、口臭予防にも効果的です。パセリの旬は冬(1~2月頃)。身体が温まる食材と一緒に摂ると、おいしく栄養補給ができそうですね。
パセリを使う時の基本
調理の最後に加える方が香りが良くなる
多くのハーブ・スパイスと同様に、長時間加熱すると香りが失われやすくなります。
フレッシュな風味を引き立たせたい時は、なるべく調理の最後の段階でパセリを加える方が効果的。刻むとよりパセリ特有の香りが出てきます。
モスカールドパセリとイタリアンパセリ
日本でよく見かけるのは「モスカールドパセリ」と呼ばれる品種で、葉っぱが縮れているのが特徴です。
フランス料理やイタリア料理でよく使われる「イタリアンパセリ」は、葉の形がフラットで風味が穏やか。モスカールドパセリの方が香りや苦みが強く、スパイス利用に向いています。
パセリが良く使われる料理
和洋中華幅広く使える
パセリはデザートやお菓子、パン以外ならほとんどの料理に使えるのが強みで、野菜、肉、魚、卵、乳製品どんなものでもあまり違和感なく組み合わせらられます。
生・乾燥問わず天ぷらやグラタン、オムレツ、リゾット、ドリア、カレー、カルパッチョなど様々な料理に風味と彩をを与えてくれる便利なハーブ。ハーブバター、ハーブチーズ、スープ、シチュー、ソースのアレンジにも使いやすく、自宅に少量ストックがあると重宝します。
生パセリもおいしく食べられる
生のパセリはそのままお浸しにしたり、ポテトサラダに入れるとおいしく食べられます。また、生のパセリが大量に余った時は、オリーブオイル、松の実やパルメザンチーズを使って「パセリソース」が作れます。パセリは油で揚げるとパリパリになるので付け合わせにしても。
香辛料
パセリの茎や葉は、主にフランス料理で使われる香草の束「ブーケガルニ」や、香辛料のフィーヌゼルブ(チャイブ、チャービル、フレンチタラゴン、パセリ)にも使われています。
バジル、オレガノ、タイムなどのハーブとも相性が良いので、いくつか手持ちがあれば自分でオリジナルブレンドを作ってみるのもいいですね。
パセリを使った主な料理と合わせやすい食材
お浸し、天ぷら、グラタン、オムレツ、リゾット、ドリア、カルパッチョ、チーズ、バターなど
組み合わせやすい素材
食材
野菜、肉、魚、卵、乳製品など比較的どんな食材にも加えることができる。伝統的なミックスハーブに加えられることがある(ブーケガルニ、フィーヌゼルブ、ペルシャード、グレモラータ、サルサヴェルデなど)
ハーブ・スパイス
バジル、ベイリーフ、ケイパー、チャービル、チリ、チャイブ、ガーリック、レモン、バーム、マジョラム、オレガノ、ミント、ペッパー、タラゴン、ソレル、スマック、ローズマリーなど
効能・効果
パセリには抗菌や心身の強壮に役立つ働きを持ちます。また、その香りには胃の不調を整えたり、解毒に働きかける力があるといわれます。
- 駆風作用
- 利尿作用
- 殺菌作用
- 抗菌作用
- 強壮作用
- 健胃作用
- 抗アレルギー作用
- 解毒作用
主なパセリの種類
- モスカールドパセリ(カーリーパセリ)
- イタリアンパセリ(フラットリーフパセリ)
- ハンブルグパセリ
パセリの基本情報
学名 | モスカールドパセリ:Petroselinum crispum イタリアンパセリ:Petroselinum crispum var. neapolitanum |
英名 | parsley |
別名 | カールドパセリ、パースリー |
和名 | オランダゼリ、オランダミツバ、和蘭芹、旱芹菜、旱芹など |
科名・属名 | セリ科オランダゼリ属 |
原産地 | 地中海沿岸 |
使用部位 | 茎、葉 |
パセリは地中海地域を原産地とする、セリ科オランダゼリ属の二年草。
高さ30~60㎝ほどになり、よく枝分かれする茎に濃い緑色の葉が互生します。この葉は羽状複葉ですが、葉が縮れたパセリ(モスカールドパセリ)ではブロッコリーのように団子状になります。
6~7月頃になると茎先に白~黄緑色の小花が多数咲きます。
歴史・エピソード
日本へは江戸時代にオランダ船が長崎に持ち込んだのが最初といわれ、和名でパセリは「オランダゼリ」といいます。