チャイブの特徴
フランスのスパイスミックスフィーヌゼルブに加えられるハーブの1つで、フランス語では「シブレット(Ciboulette)」と呼ばれます。
ネギ科の植物なのですが、ネギの仲間の中では最も小さく、日本のアサツキはこのチャイブの変種として生まれたものです。実際、チャイブは和名を「セイヨウアサツキ」「エゾネギ」といい、名前の通りアサツキのように薬味的な使われ方をします。
食材としては葉の方が良く使われますが、花も食用できます。
チャイブの味・香り
チャイブ全体にネギ特有の香りがあり、繊細で優しい風味がある。
料理での活用方法
ネギ科らしくネギの香りがありますが芳香はマイルド。卵や魚や肉料理など幅広く使われます。また、日本料理でも使いやすく、ネギのように薬味としても活用できます。
軽く洗ってから冷蔵庫に入れれば長期間の保存もできるので、たくさん手に入ったときは長持ちさせ季節の料理に使ってみましょう。鮮やかな紫色をしたチャイブの花も食用することができ、こちらはタマネギのような味があります。
チャイブを使う時の基本
加熱しすぎると香りがなくなる
チャイブの香り成分は繊細で、強く加熱すると風味が失われてしまいます。風味づけをメインに使いたい時は、なるべく火を通さないようにし、生のものをみじん切り・小口切りなどにして使うのがおすすめです。
葉の色が鮮やかなので、シンプルな料理に加えると彩り豊かになります。
チャイブが良く使われる料理
卵料理
みじん切りなど細かく刻んだチャイブをオムレツなどの卵料理に加えると、チャイブの緑色がアクセントになってきれいに見えます。
卵焼き、スクランブルエッグ、オムレツなど卵料理と合わせやすいので、手元にチャイブがある時に加えてみては。
野菜料理
ネギのような風味を持つチャイブはじゃがいも料理と相性が良く、ベイクドポテトやヴィシソワーズ(じゃがいもの冷たいスープ)、ポテトサラダなどとよく合います。
歯ごたえがよく彩を与えてくれるので、スープやシチューなど淡白な色合いになりがちな料理にも良いです。
その他
チャイブはハーブバターやハーブチーズを作る時に加える材料としてもおすすめ。マヨネーズやドレッシング、ソースを手作りするときにも加えることができます。それ以外ではフランスのミックススパイス・フィーヌゼルブにブレンドされることもあります。
ハーブビネガー・ハーブオイルを作りたい時にもよく、ピンク色の花部を漬け込むとネギのような香りのするビネガーになります。肉や魚のヨーグルトマリネを作る時にチャイブを混ぜると、風味のアレンジに役立ちます。
チャイブを使った主な料理と合わせやすい食材
オムレツ、ベイクドポテト、ヴィシソワーズ、フィーヌゼルブ、ハーブバター・ハーブチーズなど
組み合わせやすい素材
食材
卵料理、魚介類、ジャガイモ、スモークサーモン、根菜類、ヨーグルト、ズッキーニ、アボカド、クリームチーズなど
ハーブ・スパイス
バジル、チャービル、コリアンダー、フェンネル、パプリカ、タラゴン、パセリなど
効能・効果
チャイブはネギ科でニラやタマネギ、ニンニクと同じ科の仲間です。ニンニクにも含まれるアリシンを含有するため、刻むと刺激的な辛味が発生、この辛味には強い殺菌作用があります。他にもアリシンには免疫力の向上や抗酸化に役立つ働きがあるといわれます。
- 殺菌作用
- 解熱作用
- 抗酸化作用
- 食欲増進作用
- 血行促進作用
主なチャイブの仲間
- チャイニーズチャイブ(ニラ)
- アサツキ
- ジャイアントチャイブス
チャイブの基本情報
学名 | Allium schoenoprasum |
英名 | Chives |
別名 | ー |
和名 | セイヨウアサツキ、エゾネギ、シブレット |
科名・属名 | ヒガンバナ科ネギ属 |
原産地 | ヨーロッパ、アジア |
使用部位 | 葉、花 |
チャイブはヒガンバナ科ネギ属の葉菜で、中央アジアが原産地です。
草丈30㎝ほどに育ち、葉は円筒状で細長く地面近くから生えます。初夏になると茎先にポンポン型をした薄紫~ピンク色のかわいい花が咲きます。
歴史・エピソード
ヨーロッパでは中世後期から栽培され始めたといわれますが、紀元前の地中海地方や中国で食べられていたなど、起源についてはいくつかの説があるようです。
食材として普及したのは意外と遅く、19世紀ごろになってからだそうです。