ミントの特徴
ミント類は料理に爽やかな風味を付けた時に便利な食材。乾燥粉末を振りかけて使うほか、フレッシュミントがスイーツの飾りつけに使われていたりしますね。
肉や魚の臭み消し、ハーブビネガーなどの調味料、ドレッシング、デザートまで使い道多し。比較的どんな食材にも合いますが、特に夏に食べたいサラダやマリネなど料理におすすめです。
ミント類は丈夫で生命力が強いので、キッチンハーブ的に育てることもできます。※横に増えるので植える場所には注意。
ミントの味・香り
種類によって味・香りは様々だが、シソ科ハッカ属のハーブはスーッとした香りを持つものが多い。
料理での活用方法
料理で使われるのは茎や葉で、特に葉を刻んだり揉みこんだりするとより香りが出てきます。
ミント類は世界中の料理で使われていますが、欧米では野菜料理の風味づけに、地中海東部~アラブ諸国では乾燥させたミントを魚料理に使うそうです。
ディルが良く使われる料理
野菜料理
生のミントはニンジン、トマト、ナス、豆などを使った野菜料理に加えて清涼感のある風味づけに。サラダから野菜の煮込みまで幅広く活用できます。
肉料理
香りが強いので、肉料理や魚料理の消臭効果があります。鶏肉や豚肉と合うので肉を使った煮込みやマリネに便利。
ベトナムではフレッシュミントがサラダや春巻きに添えられます。
また、ミントはミートボールに使いやすく、オレガノやシナモン、パセリなどのスパイスと一緒にブレンドすると風味がよくなります。
ドレッシング・ソース
フレッシュミントはインドネシアやマレーシアの調味料「サンバル」、中南米のチリソースの材料、サルサソースに使われることがあります。乾燥させた葉も単品、またはほかのスパイスとブレンドしてドレッシング・ソースの材料に。
清涼感があるので夏に使うと爽やかさがプラスされます。
調味料に含まれるスパイスの種類
サンバル | チリペッパー、クミン、ターメリック、フェヌグリーク、コリアンダー、タマリンドなど |
チリソース | ニンニク、唐辛子(青唐辛子やハラペーニョでも)、パプリカ、オレガノなど |
サルサソース | ニンニク、パクチー(コリアンダー)など |
お菓子の飾りつけに
フルーツポンチやジェラート、パフェといったデザートの飾りつけにもおすすめ。ミントは清涼感があり初夏~夏が旬なので暑い時期のスイーツにうってつけです。
緑が少なくなりがちなデザートにミントを少量飾るだけで見た目が格段に良くなります♪
その他の使い方
ミントをビネガーやリキュール、ソースなどの香り付けにするとスッキリとした香りのよい調味料・お酒に。
ミントを使った主な料理と合わせやすい食材
魚や肉のマリネ・煮込み、ミートボール、春巻き、ミントソース、チリソース、サルサソース、サンバルなど
組み合わせやすい素材
食材
根菜類、羊肉、トマト、ナス、ズッキーニ、ヨーグルト、ビターチョコレートなど
ハーブ・スパイス
バジル、カルダモン、クローブ、クミン、ディル、フェヌグリーク、ショウガ、マジョラム、オレガノ、パプリカ、パセリ、ペッパー、タイムなど
効能・効果
ミントの中でも、ペパーミントやハッカにはリラックスやリフレッシュに役立つ働きがあります。
腸内に溜まったガスを排出させる作用や、抗菌作用による抗ウイルス効果もあり胃腸の調子を良くするのによい効果が期待できます。
- 賦活のち鎮静作用
- 鎮痙作用
- 駆風作用
- 利胆作用
- 健胃作用
- 抗菌・抗真菌作用
- 抗ウイルス作用
- 抗炎症作用
使用時の注意点
- ペパーミントは胆石がある場合、使用しないこと。
主なミントの種類
ミント類は交雑しやすいこため、多くの品種があることで知られます。
ガムなどに使われるペパーミントやスペアミント、リンゴの香りがするアップルミント、キャットミント、パイナップルミント、オーデコロンミント…etcとたくさんの種類があり、見た目や香りも少しずつ異なります。
食用向き | ペパーミント、アップルミント、キャットミント、パイナップルミント |
ドリンク向き | ペパーミント、ジンジャーミント、スペアミント、アップルミント等 |
主な種類
- ペパーミント
- ペニーロイヤルミント
- ジンジャーミント
- スペアミント
- オーデコロンミント
- パイナップルミント
- モロッコミント
- ボウルズミント
- アップルミント
- チョコレートミント
- ブラックペパーミント
- マウンテンミントなど
ミントの基本情報
学名 | Mentha L. (科名) |
英名 | Mint |
科名・属名 | シソ科ハッカ属 |
使用部位 | 花、茎、葉 |
歴史・エピソード
地中海原産のシソ科植物で、ギリシャなどの地中海沿岸地域では紀元前から栽培がおこなわれていました。
食用の歴史も長く、メソポタミア文明時代(紀元前1600年頃)に書かれたという粘土板には、当時すでに肉料理の煮込みにミントが使われていたことが記されているそうです。