ルッコラの特徴
ルッコラはゴマのような香りと辛味・苦味がある香味野菜の1つで、古代ギリシャ時代には既に栽培されていたという歴史の古いハーブです。
「ルッコラ」はイタリア語で日本ではこの名で流通していますが、世界的には英語の「ロケット」という名でもよく知られています。※ワイルドロケットと呼ばれるセルバチコとは別種です。
サラダが定番ですが、お浸しや炒め物にも使えます。栄養素的にはカルシウムや鉄分、ビタミンが豊富。環境を整えれば一年中収穫できますが、旬は春の時期です。
春~初夏にかけて育ったルッコラの若葉は柔らかくておいしいですよ。
ルッコラの味・香り
葉はゴマのような香りで、ピリッとした辛みがある。
料理での活用方法
生の葉には辛味・苦味があるので人によっては食べにくく感じますが、加熱すると辛味・苦味が無くなります。
サラダなどの野菜料理に
ルッコラはミックスリーフのサラダや、サンドイッチ・ハンバーガーの具などに加えて生食するのが定番の食べ方。野菜の中でもジャガイモやクレソン、ほうれん草が合わせやすいとされます。
辛味や苦味があるので、ドレッシングにナッツやナッツオイルを加えると風味が柔らかくなります。卵を使ったサラダにも使えるほか、刻んでピザやパスタに加えてもOK。味が柔らかめの生ハムにルッコラをプラスすると、ワインに合うおつまみに。
お味噌汁など和食にも使える!
ルッコラはほうれん草や小松菜の代用として、お浸しやみそ汁に入れることが出来ます。
胡麻和えや白和えなどの和食に使ってもOK。ルッコラをたくさん入手したときは和食にも使ってみては。
その他の使い方
葉は刻めばハーブチーズやドレッシングの材料に。ルッコラ単体でハーブペーストを作ることもできます。
ピザの具材、カルパッチョ、パスタソースの具材、ハンバーグや魚のムニエルなどの味の濃いものの添え物にも〇。種子にも辛味があり、マスタードの代用品として使うことが出来るそうです。
ルッコラを使った主な料理と合わせやすい食材
サラダ、ピザ、パスタ、サンドイッチ、ラビオリ、ハーブペースト、和食料理(みそ汁、お浸し、和え物など)
組み合わせやすい素材
食材
チーズ、レタス、ジャガイモ、トマト、葉物野菜など
ハーブ・スパイス
バジル、コリアンダー、クレス、ディル、ミント、パセリ、サラダバーネット、ロベージ、ボリジなど
効能・効果
ルッコラは抗酸化作用があることで知られるビタミンA、C、Eが多く含まれ、肌の老化予防に良いといわれます。
他にもカルシウムや、アブラナ科に含まれるアリルイソチオシアネートが含まれ、骨や歯の形成、殺菌、食欲不振の解消、消化促進、抗ガンなどに良い働きが。グルコシノレート類による解毒の働きもあるといわれます。
- 利尿作用
- 消化促進作用
- 抗酸化作用
主なルッコラの種類
- ワイルドロケット(別属の植物)
- トルコロケット(別属の植物)
ルッコラの基本情報
学名 | Eruca vesicaria |
英名 | Roquette、Garden rocket、Arugula |
別名 | ルッコラ(イタリア語)、コールウォート(英語)など |
和名 | キバナスズシロ(黄花蘿蔔) |
科名・属名 | アブラナ科キバナスズシロ属 |
原産地 | 地中海沿岸 |
使用部位 | 地上部 |
ルッコラはキャベツや大根と同じアブラナ科の植物で、和名ではキバナスズシロといいます。アメリカではアルギュラという名でよばれることも。
栽培自体は古くから行われていましたが、食用として大量生産されるようになったのは比較的近年(1990年代)だそう。有名な生産地はイタリアのヴェネト州です。
ルッコラは40㎝~80㎝の一年草または二年草で、春先になると白~クリーム色の花が咲きます。花の形はアブラナ科に多い十字型で花弁には薄紫色の脈が入っています。
花芽が付いた茎が伸びてくると次第に葉が辛くなってくるので、栽培する場合は早めに摘んだ方が風味が良くなります。
歴史・エピソード
かつては惚れ薬の効果があると信じられていたそうです。ロケットと呼ばれるようになったのは16世紀頃からで、古くは人の体内の寄生虫を取り除く働きがあると考えられていたといいます。
18世紀頃になるとイタリア以外では食べられなくなったものの、再び食用ハーブとして人気を集めるようになりました。