バニラ|料理への活用法・組み合わせやすい食材について【料理用ハーブ&スパイス】

バニラ|料理への活用法・効果・効能について【料理用ハーブ&スパイス】
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バニラの特徴

バニラというと何を思い浮かべますか?アイスクリームのフレーバー、バニラビーンズあたりが思い浮かぶのではないでしょうか。人によっては求人の宣伝車かもしれませんが、スパイスとしてのバニラは「バニラという植物のさやから採れた種子」のことを指します。

良く知られている通りアイス、カスタード、ホワイトチョコレートなどに含まれているあの小さな黒いつぶつぶがバニラですね。バニラには甘味を感じさせる香りがあり、お菓子のほか普通の料理にも使うことができます。

加工に時間がかかるため高価なスパイス

他のスパイスに比べると、バニラはさや一本でもそれなりに値段がします。

その理由は、未熟なさやを摘み取った後、天日干しした後に発酵させる「キュアリング」に時間がかかるためです。乾燥と発酵を2~3カ月もの期間繰り返しす必要があり、高価になるのだそうです。

バニラの味・香り

甘くて芳醇な香りがする。

料理での活用方法

バニラ|料理への活用法・効果・効能について【料理用ハーブ&スパイス】

バニラは褐色で細長く光沢があり、周りにバニリンの白い結晶が付いているものが良質とされます。

バニラを使う時はさやをカットして種子を取り出す

バニラの種子は黒いさやに包まれています。そのため、種を使う時はさやに包丁で切り込みを入れて中を開いた後、包丁の先を横にスライドさせしごくようにして種を取り出します。

バニラが良く使われる料理

お菓子・デザート

バニラの甘い香りはアイスクリーム、カスタードクリーム、ケーキ、タルト、チョコレート、プリン、ムース、クッキーなどのお菓子やデザートに大活躍。バニラビーンズを生クリームや牛乳に混ぜて生地に練りこむと、それだけで本格的な見た目に♪

ただ、毎回バニラのさやから種を取り出すのは手間なので、バニラエキストラクト(後述)などを使う方が楽ではあります。バニラの定番はチョコレートとの組み合わせ。上記以外ではヨーグルトやハチミツも使いやすいです。

甘いシロップの香り付けやココア、チョコレートドリンクの風味づけにも便利です。

甘い香りを活かせる料理

バニラは料理でも活用できます。ピリピリするような辛い料理には向きませんが、ホタテなどのシーフードや鶏肉、甘みのある根菜などに合わせやすい性質を持っています。

カボチャやサツマイモ、栗のような甘さのある食材とは好相性。洋風の味付けにしたい時に便利です。

バニラエッセンス・バニラエキストラクト・バニラオイル

お菓子作りで便利なのが、バニラエッセンスとバニラエキストラクトです。どちらも香りの使用を目的に作られているので、とても濃厚で数滴でも十分なほどの香りが漂います。

  • バニラエッセンス … バニラから抽出された香り成分をアルコールに浸したもの。
  • バニラエキストラクト … 天然のバニラをそのままアルコールに浸したもの。こちらの方が高価。
  • バニラオイル … バニラから抽出された香り成分を油に浸したもの。

どれも香りが強いですが、高温では香りが飛びやすいので、焼き菓子などにはバニラオイルが良いといわれます。

リキュールの風味づけに

バニラはイタリア産リキュール・ガリアーノやストレガ、フランスのパルフェ・タムールといったお酒にもブレンドされます。

バニラがたくさんある時はクラフトリキュールの材料に使っても良いですね。

バニラを使った主な料理と合わせやすい食材

バニラ|料理への活用法・効果・効能について【料理用ハーブ&スパイス】
バニラが使われる主な料理

アイスクリーム、カスタードクリーム、ケーキ、タルト、チョコレート、プリン、ムース、クッキー、リキュール等

組み合わせやすい素材

食材

リンゴ、メロン、ピーチ、西洋ナシ、ルバーブ、いちご、魚介類、クリーム、牛乳、卵など

ハーブ・スパイス

クローブ、カルダモン、チリ、シナモン、サフラン、ラベンダーなど

効能・効果

バニラの香り成分には緊張を和らげたり、腸内環境を整えて免疫力をUPさせる働きがあるとされます。

その甘い香りがリラックス効果をもたらします。

  • 鎮静作用
  • 強壮作用
  • 整腸作用
  • 抗感染症作用

バニラの基本情報

学名Vanilla planifolia
英名Vanilla
別名
和名バニラ
科名・属名ラン科バニラ属
原産地中央アメリカ、西インド諸島
使用部位種子、さや

バニラは熱帯雨林に生息するラン科のつる性植物で、茎の節から枝を伸ばして他の木に絡みつきます。

原産地では10m以上伸びることが多く、枝につく葉は楕円形。花期になると直径6、7㎝ほどの白~淡い緑色をした五枚の花びら持つ花が咲きます。

蒴果と呼ばれるさやは15~20㎝の緑色で、このさやを取りスパイスに加工します。

歴史・エピソード

原産地である中央アメリカ地域では、アステカ時代(15~16世紀始め)の頃から、バニラの香りをタバコやカカオ飲料の香り付けに用いていました。

スペインを経由してヨーロッパにもその存在が知られるようになりましたが、19世紀中ごろまではメキシコ東海岸に住むトトナコ族の人々が最良のバニラの生産者とされていたそうです。

ハーブ・スパイス類の過剰摂取は避けましょう。

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